地球上に最初に酸素を生み出した生物
シアノバクテリア 藍藻(らんそう)細菌
No.600記念記事
約35億年前の地球の大気は96%が二酸化炭素で、酸素はありませんでした。
地球のはじめは水蒸気と二酸化炭素というガスに覆われていました。
海の中に溶けた二酸化炭素と太陽の光から、酸素を生み出したのは『シアノバクテリア』と呼ばれる細菌です。
シアノバクテリアは、酸素発生を伴う光合成(酸素発生型光合成)を行う細菌の一群である。
藍藻(らんそう)は系統的には細菌類に属する『原核生物』であるが、歴史的には「植物」に分類されていました。
『原核生物』とは、前核生物、原生核生物ともいう。
細菌および藍藻に代表される生物のことで、染色体はDNA分子がほとんど裸のまま、細胞のほぼ中央部にあるが、核膜(細胞核)はなく、構造的に細胞質から区別できない。
原核生物はすべて単細胞で、原核菌類と藍藻植物が含まれ、34億年前の藍藻の化石が発見されており、生物の進化では最も古い生物であると考えられています。
また、ミトコンドリアなどの構造体がありません。
シアノバクテリアは藻類に分類されていたことから、国際細菌命名規約ではなく、国際藻類、菌類、植物命名規約に基づき分類されてきました。
約30億年前に地球上に大量発生したシアノバクテリアにより、大量の酸素が供給され、現在の地球環境が形成されたと考えられています。
現在でも海、川、湖沼、氷河にまで、地球上の至るところに分布する。
地球上で最も長く生き続けている生物なのである。
植物がなくなったら地球はどうなるの?
今の時代ですでに地球上から酸素がなくなってしまう、豊富である状態は約10億年であると明らかにされています。
植物は人をはじめとした動物の食料となり、命を繋ぐために欠かせない存在です。
植物は食物連鎖の中では動物より下位に位置づけられます。
そのため、植物の量が減少してしまうと動物が生てく上で影響がでます。
植物の減少に伴って酸素の供給量も当然減るので、そのような状態になれば、その影響は計り知れない事になるでしょう。
森林の木がなくなれば、そこに生きてる多くの動物や昆虫などの餌がなくなるため絶滅し、光の弱いところでしか生育できないシダやコケなどの植物も全滅することになります。
海岸沿いに生育するマングローブの林もなくなれば、そこで生きている魚たちの居場所も失ってしまいます。
海への栄養源も途絶える事になり、海洋生物への影響も当然起きてくることになります。
生物や植物が生きるために必要な自然環境が破壊され、なくなってしまうことは、人類への生命線もなくなってしまうということに繋がっているのです。
小さな、小さなバクテリアによって生物も、動物も生きられる地球がうまれ、そのはじめを作ったバクテリアは今も尚行き続けていることは奇跡以上かも知れません。
人類ができることは自然環境をできるだけ保護すること以外ありません。
地球全体の水や空気がきれいな状態で保てるのも、植物たちの力であることは紛れもない事実です。