地形からわかること
①台地土壌
平らな高地(平地より400㍍程度高い)で、洪積台地と火山性台地がある。
洪積台地(こうせきだいち)
約二百万年前から約一万年前までに堆積作用によって形成された、平坦地が隆起してできた地形。
洪積台地は千葉県北部及び茨城県南部一帯に広がり、埼玉県東端にかかる関東ローム層からなる台地です。
日本では隆起した扇状地、三角州、海岸平野などを洪積台地と呼ぶ場合が多い。
一般に洪積台地が赤黄色土で、火山性台地が黒ボク土の土壌です。
赤色土、黄色土は西日本に分布が広く、粘土が多く養分は乏しい酸性の土で、色は酸化鉄によるものです。
火山性台地
火砕流が流れた跡に残される火砕流堆積物からなる台地で、台地面は極めて平坦かつ緩傾斜、縁は急崖(きゅうがい)をなすことが多い。
黒ボク土は火山が多い関東以北、九州地方に分布している。
火山灰が降り積もってできた土で、表層は腐植が多く黒色。
酸性でリン酸を固定しやすい土です。
②段丘(だんきゅう)段丘礫層(だんきゅうれきそう)
河川の沿岸や海岸に発達した平らな土地で、土性(粘着性)は砂質で下層は礫層です。
礫層とは、流れる水の働きによって最近運ばれてきた土砂からなる新しい地層です。
礫(れき、つぶて)は小さい石、小石で、砂、ゴマ粒より大きく、握りこぶし大程度までの大きさの石とされる。
排水が良すぎて乾燥被害の起きやすい土壌です。
③扇状地土壌
一般的に砂質と礫質の土壌ですが、下流ほど土性は細かくなります。
上流ほど排水が良すぎて、干ばつ被害の起きやすい土壌です。
日本の土壌分布と土
山地
褐色森林土は日本の山地の大部分を占める酸性の土
表層は暗褐色から黒色で腐植を多く含む。
下層は褐色で礫を含み、孔隙(こうげき)も多く保水力がある。
孔隙とは土や岩石に含まれている小さな穴、すき間のこと
ポドゾル
表層のすぐ下に真っ白な漂白層をもつ、ミネラルが極端に欠乏した貧しい土。
ポドゾルは元々ロシアの「podzol」に由来し、次表層部分に灰色の層があることを意味している。
日本では高山帯や一部の砂丘地などにしか見られないが、ロシア、カナダなどの寒冷気候下に広く分布する主要土壌の1つとなっている。
低地
グライ土
湿った環境でできる土で青灰色
常に地下水面が地表近くにある低湿な沖積地の土壌
で、日本では大部分が水田地帯になっている。
沖積地(ちゅうせきち)は主に河川による堆積作用によって形成される地形。
灰色低地土
主に水田に利用されている土
褐色低地土
水はけの良い所に分布している。
泥炭土
排水の悪い窪地に分布する。