緑のお医者の徒然植物記

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2019/05/18

健康な樹木を育成するための肥料 N.o133

健康な樹木を育成するための

肥料


肥培管理

具体的には植物に肥料を与えながら、健康に育て上げる事をいいます。

1植物に必要な栄養成分


チッソ(N),リン酸(P),カリ(K),カルシウム(Ca),マグネシウム(Mg),硫酸(S),鉄(Fe),マンガン(Mn),ホウ酸(B),亜鉛(Zu),モリブデン(Mo),銅(Cu),塩素(Cl)           


肥料の三大要素

チッソ(N) リン酸(P) カリ(K)

★チッソ(N) 

主に葉や茎などの生育を促進し、葉の色を濃くする。

成分が欠乏すると、葉の色が悪くなり、生育不良になります。

★リン酸(P)

主に、開花や結実を促進し、また根を伸張させます。

「実肥」とも呼ばれます。

成分が欠乏すると、着花数が減少したり、開花や結実が遅れたり、不良になります。


★カリ(K)

主に、根や茎葉を丈夫にし、耐菌性を高めます。

「根肥」とも呼ばれます。

成分が欠乏すると、根の成長が妨げられ、葉に白い斑点などが出る。

※これらの成分が欠乏すると、病害虫などの植物の外敵に対する抵抗力が著しく低下します!

◉肥料の問題を考えるときのポイント

①葉に栄養が必要なときには、チッソ分の多い肥料を選んで与えます。

②花を上手く咲かせたいときや、充実した実をつけたいときには、リン分の多い肥料を与えます。

③根を充分にして、木全体を健康に丈夫に育てたいときには、カリ分の多い肥料を与えます。


①化成肥料

化成肥料とは、さまざまな肥料の原料を配合しただけでなく、それに科学的な操作を加えた肥料。

一般的には、チッソ、リン酸、カリの3つの成分の配合の分量により、特色ある効果を持ちます。

またこれら、3つの成分の含有率の多いものを高度化成肥料と呼びます。


②有機肥料

最近では、化成肥料が主流になっていますが、化成肥料だけに片寄った施肥は、土が持っている植物を上手に育てる栄養などの力(地力)の低下を招く原因になりますので、有機肥料は大切な肥料です。

施肥のポイントは、この有機肥料を多く使い、化成肥料への依存度を低くすることが大切です。


③動物質肥料

主に、魚類や獣類に由来する原料で作られ、その有効肥料成分は主にチッソ、リン酸です。

骨粉や魚かすがこの仲間。


④植物質肥料

主に、さまざまな種類の植物油のカスで、チッソが主成分ですが、少量のリン酸やカリも含みます。

⑤自給有機質肥料

堆肥(たいひ)わらや草、葉などを腐らせて作る肥料、鶏糞、下肥(人の糞尿を肥料にしたもの)草木の灰などを、農家が自分で作る肥料をいいますが、堆肥やけい糞などは市販品があります。


⑥有機廃棄物肥料

ミミズの糞をはじめ、さまざまな原料により作られた有機肥料です。

これら、有機肥料は、多くの植物に高い効果が期待でき、個々の肥料として与えてもまたそれぞれの特徴をいかして配合して与えても構いません。