緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2018/11/26

ビワ(枇杷)の効能 No,55

ビワの効能


ビワは、バラ科の植物で秋の暮れから初冬にかけて白い花を咲かせます。

実のなるのは初夏。

気温が高い地方ほどよく育ち収穫も多くなります。

花や幼果は、寒さに弱いのに冬に開花結実するので、庭植えは幼果が凍死することがある。





◉原産地は中国といわれているが
石灰岩地のものは本来の自生という説がある。


優れたビワの効能
果実は、咳止めや胃の具合を良くする薬効があり、さらに葉はもっとすごい。

薬効価値が非常に高い。

江戸時代には、「枇杷葉湯」として庶民の間でも暑気ばらいに盛んに飲まれていました。

いわゆる当時の清涼飲料。

夏負けや、食中毒などの予防に一種の保健薬として親しまれてきました。

これほどの庶民の健康飲料を忘れてしまった現代人も情けないものです。

ビワの木は枝、葉、根、茎、種の全てが体に作用し、優れた効能をもたらす。


三千年の歴史をもつ仏教医学

古来、伝承されるビワの葉療法は
葉を火であぶるなどしてそれを患部にあて、葉のもつ薬効成分を毛穴から体内に浸透させたものです。

ぜんそく、暑気あたり、胃病、糖尿病妊婦のつわりなどに薬効がある。

薬局で売られている、「枇杷露」や「枇杷膏」は、ビワの実の搾り汁にビワの葉、果実の核、氷砂糖なとを加えて弱火で煮詰めたもの。

ビワのお茶を常飲することは!
ガン予防につながる。

ハチミツとビワの花をそれぞれ好みに応じて混ぜ、15分くらい蒸して食べると咳が止まります。

熱があったり、のどが痛いときにはビワのお茶に塩を入れてうがいすると治ります。

◆頭痛、鼻づまりにはビワの花
ビワの花10㌘を水に約15分ほど
浸したものを日に二回服用する。

◉皮膚炎、火傷、水虫、捻挫などには煎じ汁、おろし汁をつける。

煎じ汁一リットルほどをお風呂に入れたビワ湯が肌にいい。

アトピーに悩む人にはビワの葉の浴用をすすめます。

煎じ汁には殺菌力があります。

〇漢方の「ビワ葉湯」は、五種の漢方を足して煎じたものです。

家庭ではビワ葉だけで作る方が
飲みやすいでしょう。


作り方
青々としたビワの葉15~16枚、両面をたわしでよく洗う。

葉の裏側の薄毛をよく洗い落としましょう。

二、三センチ幅に切り、これをヤカンに入れ、水二リットルでよく煎じてできあがりです。

★煎じたビワ茶はポットに入れておいてお茶がわりに飲みます。

他のヨモギ、スギナ、オオバコなど適当に混ぜてブレンドにしてもよいでしょう。

濃さは好みで調節。

夏場は冷やして、好みによってハチミツを入れると更においしくいただけるでしょう。

子どもから年寄りまで安心して飲用できます。



ビワ酒

焼酎にビワの葉をいっぱいに浸したビワ酒も体に良い。

病弱、内臓障害などに良い。



◉ビワの果実酒
ビワ1㎏、砂糖100〜300㌘、ホワイトリー原酒1800cc。25度〜35度

レモンの皮をむき、実を輪切りにして漬け込んでもよい。(レモン4〜5個)

3ヶ月後から飲用できる。
6ヶ月でビワを取り出します。


◉ビワには、様々な薬効成分が含まれています

記載内容はほんの一例に過ぎません



※参考ブログ
ビワ茶(葉に秘められたすごいパワー) No.150

※ビワ果樹 No.137









2018/11/24

カキにまつわるエトセトラ No,54

カキ (柿)


カキは、日本で古くから栽培されてきました。

昔から多くの農家の庭などに植えられ、品種も多彩でした。

最近では、若い人に人気の無い果物になってしまったと言えるだろう。

その理由として、香りがないことや包丁で皮が剥きにくいことが原因のようである。

もう一つ、嫌われる理由として、ゴマのような黒い斑点である。

果肉の中にあるゴマは、渋みを甘味に変えるものだから仕方がないにしても、皮が剥きやすい品種とか、香りが出る品種が作られれば人気も出るのかも知れません。

★カキは品種改良がされないだけでなく、昔から日本人には馴染みの深い果物であったにも関わらず、大切な事がよく知られていない果物です。

◉知られていない事の一つとして、英語の名前です。

カキは東アジア温帯で多く栽培されてきた果物ですが、アメリカ等では売られていませんでした。

そのため、カキの英語名がよく知られていません。

カキの英語名は「パーシモン」

カキは、栄養豊富にもかかわらず、その事がよく知られていません。

カキは学名で「神様の食べ物」や「神様からの贈り物」との名称もある果物です。

例えば、ビタミンCが豊富で、100㌘に含まれる量は、レモンやイチゴとほぼ同じです。

レモンやイチゴはそれぞれ、「ビタミンCの王様」や「ビタミンCの女王様」と呼ばれていますが、カキのビタミンC含量はほとんど知られていません。

1日に摂取すれば良いと言われるビタミンCの量は、大きなカキなら一個食べたらほぼ十分です。

イチゴなら大きさにもよりますが、五個以上は食べなければいけません。

昔からカキは二日酔いに効くといわれています。

タンニンがアルコールの分解を促すといわれたり、カリウムが多いので利尿効果があるからと言われたりします。

◉現在カキは国際語になっていて、カキの名前で輸出され売られています。

しかし、輸出される量が少ないので、リンゴと一緒に積み込まれてしまいます。

成熟したリンゴがエチレンという気体を出し、その気体がカキの果実を軟化させてしまい、日持ちが悪くなって、ますます輸出量が減るのです。

◆カキはあまり知られないまま、大切な果物としては扱わて来なかったようである。

あまりに身近にありすぎて、本当の有り難みが感じられていなかったのかも知れません。

そのため、品種改良にまで思いが及ばなかったのでしょう。

品種改良がされていないのは、カキの持つ植物としての性質が原因てもあります。

カキは、渋柿が優性で甘柿は劣性の性質であるため、品種改良で交配する両方の親に甘柿を使うことは難しく、一方の親には渋柿の品種を使わなければいけません。

そうすると、渋柿が優性ですから、甘柿と交配した結果、渋柿が生まれてくる可能性が高いのてす。

甘い柿が出てくる可能性はありますが、その結果がわかるのは、8年後という長い年月経ってからてす。

だから、カキの品種改良には時間がかかるので、積極的に取り組まれてこなかったと言うことである。

✿甘柿の苗を植えても渋みが残る。

カキの品種によっては、渋みが残る場合があります。

渋みはカキに含まれる「タンニン」によるもので、これが不溶化することによって、渋みを感じられず甘柿となります。

甘柿には西村早生、富有、次郎などの代表的な品種があります。

西村早生では、種子が4粒以上入らないと渋みが残ることがあります。




渋みが残ることと、種子の数が関係することからも分かるように、種子の入りが悪いと渋みが残ることが多くなります。

種子の入りを良くするためにも
受粉樹を必ず植えるようにしましょう。
受粉樹として「さえふじ」などがあります。

✭さえふじ 不完全甘柿
受粉樹に向き、甘柿を作る
裏技的柿です。

しかし、種が入っても甘柿の渋抜きが完全でない場合もあります。

それは、気温に関係があり、夏に冷涼な気象条件であった場合では、低温により渋抜けが悪くなることがあるからです。

このため、気温の低い地域や北日本では、甘柿でも渋みが残ってしまいます。
このような地域は甘柿の植栽敵地とは言えません。

寒冷地では、平核無(ひらたねなし)などの渋柿をアルコール脱渋
または、干し柿にして食べると良いでしょう。

一般的には、渋柿の方が滑らかな
肉質なので、上質な食感が得られます。


2018/11/22

庭木類全般に使用できる薬剤 No,53

グループ化登録樹木類について


園芸薬品(農薬)を使用する場合は、薬剤のラベルに散布する対象の植物名、病害虫名が記載されている製品を選んで使うのが基本です。


ただ、サクラやツバキ、ツツジと言った主要な植物以外の庭木に、適用のある薬剤が少ないのが現状で、自分が育てている植物に使える薬剤選びに迷うこともあるかと思います。


◆その場合は、ラベルの適用作物に「樹木類」という作物を大きくまとめた、グループ化登録のある薬剤を使用します。


例えば、モレスタン水和剤には、樹木類、うどん粉病適用がありますので、様々な庭木のうどん粉病に使用できます。


こなグループ化登録は、平成15年改正の農薬取締法で新設されました。

◉ただし、植物への影響(薬害)については、グループに含まれるすべての作物について確認していないため使用する人は、事前に薬害の無いことを確認して使用者責任で使用して貰うことになっています。


  薬剤名            主な対象の病害虫

  1. スミチオン乳剤         アブラムシムシ類、グンバイ類
  2. ベニカDスプレー         ケムシ類
  3. ベニカケムシエアゾール      ケムシ類
  4. バロックフロアブル       ハダニ類 
  5. モレスタン水和剤        ウドン粉病
  6. ベンレート水和剤        ごま色、斑点病、炭そ病
  7. トップジンMペースト      切り口及び傷口のゆ合促進  

✻関連ブログ

農薬取締法 No,399



苔玉盆栽 No,52

苔玉盆栽




苔玉は、植える植物があれば、簡単に作れると思っている人も多いでしょう。

しかし、これがなかなか管理が難しかったりするのである。


人は、他がやってる事が簡単には思えてしまう人と、そうではないと考える人々がいる。

何をもって簡単だと言うのでしょう。

それは、おそらく経験がないと言うこと、見た目で決めてしまう、判断してしまうのだと思う。

個々の人間を言えば、みな知れば知るほど奥が深い。植物も同様である。

育てる人によって、成長の過程も違ってる。マニュアル通りにいくかと言えば、そうでもない。


  「ヤブコウジの苔玉」


失敗は成功の元であるなら、当然失敗することは嫌でも前提にある。

自分自身でやって見なければわからないのである。

失敗は、嫌なことだけど、成功への第一歩だと言うことだと思う。


ソトフオリヅルランの苔玉

各苔玉はいずれも制作してから、一年経過したもの。

クチナシ、ヤブコウジは三年ぐらい経過しないと花を咲かせない。

何事もやって見なければわからない。

やらずして得るものは無いのではないかと思うのである。

参考ブログ
コケ(苔)の話 No.81

コケの胞子 No.90  

小さな盆栽、苔玉を暮らしの中に No.97

苔玉、鉢植えのコケ管理No.165

花のない植物コケ胞子隠花植物 No.187









2018/11/20

サルビアの葉が枯れ始めた。 No,51

夏に発生するダニが原因

夏の弱ったところに、ハダニが発生したためと思われます。

サルビアの仲間は、どの種類も丈夫で花つきがよく比較的育てやすい部類の草花ですが、花壇用のスプレンデンスのような高温多湿の環境を苦手とするものも少なくありません。

とりわけスプレンデスは梅雨が明け30度以上の高温と強い日差しを受けると、生育が悪くなるだけでなく、病害虫の被害を受けやすくなります。

中でも深刻なダメージとなるのが、ハダニの被害です。

気温が上がり乾燥しやすくなると、いつの間にか葉裏に発生し、あっという間に被害が広まり、葉が黄色く変色して枯れ始めるのも出てきます。

これを放っておくと被害が一層ひどくなるので、できるだけ早めに殺ダニ剤を散布して駆除に努める。

用土の加湿に気をつけて、水遣りをたっぷりとし、乾燥しやすい時期には葉水なども与え、乾燥を少しでも防ぐようにする。

◉サルビアはシソ科サルビア属の一年草または宿根草です。

開花中は6月から10月。

初夏から晩秋にかけて、茎や枝を伸ばし次々と花を咲かせ続けます。

10月下旬から室内で管理すると冬を越すことができます。


多年生植物から、球根植物やラン類、🌵サボテンと多肉植物など、特殊なグループを除いたものを、園芸的に宿根草と呼んでいる。








2018/11/19

オリヅルラン(原種) 希少 No,50

オリヅルラン原種

 ユリ科


 (オリヅルラン原種の花)




南アフリカ原産の広く熱帯に分布する
ユリ科の植物で、この原種品はほとんど流通していない。


                (原種の花穂)


 「原種の種子、11月初旬」


 「特徴のある原種の種子」




日本に渡来したのは明治の初めで、外側に斑入りの葉が細い種類でした。

斑の無い緑色のものが原種で、その変種の斑入り種の方が観賞に適し、一般に栽培されてきました。

これらの中から、斑の無い緑色の子株が出ることがあり、これを「先祖返り」と呼んでいます。


(原種の子株)

緑色の株(原種)からはほとんど斑入りの子株は出ません。

又、斑入りの株の種子を蒔いたとしてもほとんどが、緑色一色で斑入りの株は出ないようです。

原種の子株か、種子からでないと緑一色の原種は出ないと言うことになります。


ソトフオリヅルランの種子が自然落果し、発芽すると原種が生えて来ます。

ナカフオリヅルランの種子では何度試しても、原種が出る事を確認出来ません。

ソトフオリヅルランはランナーの色も原種色の緑色に近い事を考えると、原種に近い遺伝子を持っているのではないかと考えられます。

つまり、ソトフオリヅルランの種子から原種が出る、先祖返りすると言うことです。



原種の子株から成長したオリヅルラン


(ランナーについた子株)






ランナーに釣り下がった状態ですでに根が伸びている。

あまり伸びてないものは数日間水に浸けて、ある程度根を伸ばした状態にしてからポットに植え付けた方が生育しやすい。



育ってくると毎年ランナーを伸ばし子株をつける。

殖え過ぎる事を嫌う人もいるが子株を育てる事で株を更新し、必要以上に繁殖をしなければいいのです。

オリヅルランは室内の空気を浄化する優れた植物である事を重視して、育てていただきたいものです。

一時期のブームや流通業界の身勝手さで乱獲が進み、また、品種改良によって原種品は忘れ去られて行った。


そして流通から消えていった植物であるだろう。

植物の品種改良の世界では、いつの間にか原種とされる多くの植物が滅びてしまった。

すべは原種から始まっていると言うのに、現代の植物界は護らなければならない原点を壊しているとしか思えません。