緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2019/07/04

ハイドランジア(西洋アジサイ)せん定 No.156

ハイドランジアの整姿、せん定

ハイドランジアは、翌年も花を楽しむために早めのせん定をします。

花が終わったら、地際から2~3節残して、上部を知り戻します。

腋芽(わきめ)が伸び、夏から秋にかけてその先端に花芽が形成されます。


★秋以降にせん定すると花が咲かない。

また、せん定で切り落とした枝は、さし穂にして挿し木するとよいでしょう。

◉ハイドランジアは日本のアジサイよりも日光を好みます。

夏の強い西日は避けますが、日当たりのよい所で管理するとよいでしょう。


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イチジクの摘心、摘果(家庭果樹) No.155

イチジクの摘心、摘果

7月上旬までに基部から15~17節のところで、先端を摘心します。

新梢は結実枝になるので、摘心で生長を抑えることで、大きな果実を収穫することが出来るようになります。

★摘心後に伸びた副枝についた果実や、樹勢の弱い枝の頂部についた果実、傷ついた果実なども同様に摘み取ります。


1節に二個から三個の果実がついている場合も、1果を残して生長の悪いものは摘み取り、品質のよい果実の肥大を促します。


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イチジク No,77






ブドウの摘粒(果粒)家庭果樹 No.154

ブドウの摘粒


ブドウの品種によって多少の時期がはずれますが、ブドウはおおむね5月下旬から6月中旬にかけて開花します。

秋にオオツブノ果実を収穫するためには、開花前に摘房(房の数を調整する)を行った後、6月下旬から7月にかけて果粒を間引く摘粒を行います。

◆詳しくはイラストを参照してください。


品種によって若干異なりますが、副穂を切り大きい房は上部の支梗を切るのが基本です。



2019/07/03

ザクロ(石榴) No.153

ザクロ ザクロ科ザクロ属

種が多いことから子孫繁栄、豊穣のシンボルとして古くから親しまれている。


原産地は西アジアで、イランやアフガニスタンに多数自生し、紀元前から果樹として栽培されていました。

漢の時代に中国に伝来し、日本に渡来したのは平安初期といわれています。

はじめは果実の皮や根を乾燥させたものが、漢方薬(安石榴=あんせきりゅう)として伝来。

栽培植物として樹木が伝わったのは平安末期と考えられています。




特徴的な花と、熟すと種子が見える果実を観賞木として楽しむようになったのは、江戸時代中期以降で、中国から導入された花ザクロを元に品種改良が盛んに行われた。

日本種は熟すと果皮が裂けて顆粒が見え、主に観賞用として植えられます。

西洋種は、果皮が裂けず甘味が強く、果汁はグレナデンシロップの名で親しまれている。

◉ザクロには実の成る花ザクロと、実がならず花を観賞する花ザクロがある。

ともに多くの園芸品種がある。

★実ザクロの花は一重咲き




★花ザクロは八重咲きもあり、花色も赤、朱色、白、白とピンクの模様など多岐にわたります。





果実は従来、酸味が強かったものですが、今では甘味の強い物も多く、健康食として知られています。

◆ザクロは暖地性の植物ですが、耐寒性が強く、マイナス10℃以下にならない他方であれば庭植えが可能です。 


◉変種のヒメザクロ(チョウセンザクロ、ナンキンザクロ)は枝が細く、葉、花、果実とも小ぶりで、鉢植えにも適します。

この品種の耐寒性はやや弱い傾向があります。

★ザクロの由来

ザクロは出産、育児の供え物としても古くから知られています。

これは子どもを次から次に食べる鬼子母神に、お釈迦様が子どもの代わりにザクロの実を食べるように勧め、その結果、子どもを守る天女に変身したという逸話に由来しています。

◉ザクロの生育管理

日当たり、水はけのよい場所を好みます。

酸性土壌や湿潤地を除いて土質は特に選びませんが、日照が悪いと開花、結実しない場合があるので注意が必要です。

★ヒメザクロは寒さに弱いので、冬期は凍結させないように注意します。

肥料は普通の土質であれば特に必要ありませんが、与える場合はチッ素分の少ないリン酸カリ肥料を2月から3月頃に株の周囲にすき込みます。


◉ザクロのせん定

庭木としては自然な樹形を楽しむのが一般的です。

枝葉が込みすぎた場合に枝抜きし、通風、日照をよくすることです。

時期は4月頃で、ふところの徒長枝、込みすぎた枝を元から切ります。

枝先を切ると花つき、実つきが悪くなるので注意が必要です。

枝と枝の間がすけて見える程度がよいてしょう。

結実して垂れ下がった枝は切り取り更新させます。

地際からひこばえがよく出るので、見つけ次第早めに切り取るようにしましょう。

※枝が暴れて極端に樹形が乱れた場合は、12月から3月に刈り込んで整理します。

ただし、刈り込み後、2年から3年は結実は望めません。

❆受粉

自家受粉で結実しますが、開花期が梅雨の時期に重なるため、花が多い割に結実数が少ない事があります。

鉢植えは開花期に雨に当たらない場所へ移動させ管理します。

庭植えは、晴れた日に筆先などで人工受粉させてやると、結実数が安定します。

✻摘果、収穫

1箇所に2~3果、結実することがありますが、その場合は結実が確実になった頃、良いものを1果残して他は摘果します。

果皮が黄赤色に熟し、裂果しかかった時が収穫時期です。

✻殖やし方

実生、さし木、とり木で殖やします。

✫実生は10~11月頃、果実を取ってそのまま陰干しにして、翌年5月にタネを取り出し、水洗いしてぬるま湯に一晩浸けてから赤玉土小粒のまき床に播きます。

2ヶ月ほどで赤玉土7、腐葉土3の混合土に鉢上げし、9月上旬頃に4号鉢に定植します。


❆さし木の適期は3~4月の春ざしです。
前年伸びた太めの枝を選び、15cmほどの挿し穂を作ります。

赤玉土、鹿沼土、川砂などの土に挿します。

2ヶ月ほどで3号鉢に植え、2~3年ほどで開花、結実します。


✻とり木は枝の太さと同じくらいの幅で環状剥皮し、水ゴケなどで剥皮部分をくるみます。

9~10月には初根するので切り離して鉢植えにします。

霜に当てないように管理し、1~2年ほどで開花、結実します。

とり木の適期は5月です。








2019/06/28

アジサイ(紫陽花) No.152

アジサイ ユキノシタ科


別名シチヘンゲ テマリバナ ハイドランジア

他の花が育ちにくい梅雨期に鮮やかな花を咲かせる。

日本の各地で自生し、古くから親しまれている。

元々はガクアジサイを改良して作られた。

ガクアジサイの他、ハイドランジアという鉢花向きの西洋種も人気がある。

ハイドランジア(ハイドランジャー)は、日本のアジサイが欧米で改良され、逆輸入されたもの。




 アジサイの植え付けは、落葉期に行いますが、もともとが暖地性で寒さに弱いので、できるだけ秋植えはさけ、春になって気候が安定してから行います。




土壌は、湿潤で腐植質のものを好み、適度の日当たりも必要です。

土質がアルカリ性の場合は紅色。

酸性の場合は、青色になります。

青を長く保つものが最高とされていますので、肥料で調整して管理します。

移植は、花の終わった6月下旬でも可能です。



◉肥料

有機質を主体に、堆肥やけい糞、牛糞などを混ぜて、成長期の6月から7月頃に株のまわりに穴を掘って埋め込みます。

★成木の場合で、堆肥をスコップで1~2杯。


      「カシワバアジサイの花」


   「カシワバアジサイの花芽5月10日」


       「カシワバアジサイ」


       「カシワバアジサイ」

けい糞などは500㌘~1㎏以内、少量のカリン酸を混ぜてもよい。

★強い化成肥料などは、与えない方がよい植物ですので注意しましょう。

◉アジサイの施肥は、外国産のハイドランジアはやや多めに、日本産のものは少なめにすることがコツです。



※関連ブログ
アジサイの花が終わったらNo.141
アジサイ No,152









カルミアの花数が減った、元気がない。No.151

カルミア

花数減少、元気がない要因




カルミア

ツツジ科 別名アメリカシヤクナゲ、マウンテンローレル

◆盃のような、独特の形をした花を咲かせる、北アメリカ原産。

こんぺいとうのような形のつぼみも、とても愛らしいもので、開花前でも十分観賞価値があります。

◉カルミアの花数が減った原因として考えられること。

カルミアで失敗する原因で最も多いのは、花後せん定を怠って、結実させてしまったり、花を多く咲かせ過ぎてしまうことです。

カルミアは、実がなりやすく、結実させると新梢が伸びにくくなります。

翌年の開花が悪くなるだけでなく、樹勢が弱って枯死の原因にもなります。

◆すべての花が咲き終わる前に花柄を摘み取り、油カスなどの有機肥料を株元にまいておきます。

10月頃には本年枝の先端に房状のつぼみをつけますので、すべての枝のつぼみを半分程度つけ根から切り落とし、翌年の開花が多すぎないように調整します。

★その他として
排水不良、乾燥による根の傷み、土壌の不適合なども原因として考えられます。

※排水路をきちんと確保する。

※根元に落ち葉やワラなどを敷いて乾燥を防ぐ。

◉カルミアは弱酸性土壌を好むので、アルカリ化していると樹勢が衰えます。

この場合、肥料を弱酸性に調整してやる必要があります。

夏場は生長が止まっているので、肥料は与えないようにします。

極端な暑さ寒さには弱いので、真夏と冬の管理には注意が必要です。

新芽が出にくくなるので、せん定や切り戻しはしません。

自然の樹形で育てることが基本です。

植え付け時期は2月~3月、元肥を与えて植え付けた後は、開花前の4月~5月と花後に固形肥料を追肥します。