緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

検索結果

2019/07/08

ムラサキシキブの実がならない No.159

ムラサキシキブの実がならないのはなぜ

せん定時期の誤り、肥料の与えすぎなどが考えられます。


ムラサキシキブの花芽は春から伸びる新梢の節にできます。

その為、春以降に枝を切り戻すと花芽を落としたしまい、開花、結実は望めません。

樹形を整えるせん定は、秋から初冬にかけて行います。

ただし、強くせん定しすぎると若木に更新され、花芽のつきが悪くなります。



◆株の生長が旺盛だと花芽がつきにくい傾向があります。


特にチッ素肥料が多いと枝葉の生長に養分をとられ、花つきが悪くなります。

樹勢の強い株は肥料を控え、場合によっては根切りをして花芽の生長を促します。

ムラサキシキブは株が十分に生長してから、花芽がつくようになります。

苗木から植えてから開花までは3年はかかります。

◉別種のコムラサキは植え付けた年から開花します。






2019/07/07

ナツツバキが発芽しない No.158

ナツツバキのとりまき

昨年の秋にとりまきしたが、今年の夏になっても芽がでない。

◉ナツツバキの実生は、種をまいてから発芽するまでに2年から3年かかることも珍しくありません。

乾燥に気をつけて管理すれば翌年以降に発芽する可能性があります。

鉢にまくと発芽までの期間が長いため、乾燥しやすくなります。

できるだけ庭に直接まき、場所が分かるようにプレートを立てて管理します。

まき床は20~30センチの深さまで耕し、腐葉土や完熟堆肥を入れた上に種をまきます。


種の直径の2倍から3倍の厚みで土をかけ、さらに敷きワラや腐葉土などで覆って乾燥を防ぎます。

秋にすぐに採り蒔きにすることもできますが、発芽までの期間が長いので乾燥しないように貯蔵し、翌年の春にまくようにした方がよいでしょう。



2019/07/05

桃の幼果実が落果するのは?No.157

桃の果実が落ちる

生育が盛んで枝もよく伸びているのに?なぜ落果するの?


★樹勢が強いのに自然落果が多いのは、樹冠内部の日照不足が最大の原因と考えられます。

生育がよいため徒長枝が伸び、込み合った枝が交差して樹冠のなかまで、十分に日光が当たらなくなっている。

このままだと、枝枯れを起こしたり、残った果実も十分に肥大しないなどの原因になります。


樹冠内部の日照を妨げている枝や翌年の結実枝として利用できない枝は、早めに切り取ることが大切です。

樹冠内から発生する徒長枝は、付け根から2~3節を残して切り取ります。

ただし、近くに翌年の結実枝になる適当な枝がない場合は、切らずに捻枝(ねじ曲げ)します。

捻枝した枝は伸びが抑えられ、炭水化物が多く蓄積されるので花芽が多くつき、翌年の結実もよくなります。

捻枝は、枝が木質化すると折れやすくなるので、新梢がまだ柔らかいうちに行います。

★参考ブログ
※桃 No.183


2019/07/04

ハイドランジア(西洋アジサイ)せん定 No.156

ハイドランジアの整姿、せん定

ハイドランジアは、翌年も花を楽しむために早めのせん定をします。

花が終わったら、地際から2~3節残して、上部を知り戻します。

腋芽(わきめ)が伸び、夏から秋にかけてその先端に花芽が形成されます。


★秋以降にせん定すると花が咲かない。

また、せん定で切り落とした枝は、さし穂にして挿し木するとよいでしょう。

◉ハイドランジアは日本のアジサイよりも日光を好みます。

夏の強い西日は避けますが、日当たりのよい所で管理するとよいでしょう。


✣関連ブログ
アジサイ No,152



イチジクの摘心、摘果(家庭果樹) No.155

イチジクの摘心、摘果

7月上旬までに基部から15~17節のところで、先端を摘心します。

新梢は結実枝になるので、摘心で生長を抑えることで、大きな果実を収穫することが出来るようになります。

★摘心後に伸びた副枝についた果実や、樹勢の弱い枝の頂部についた果実、傷ついた果実なども同様に摘み取ります。


1節に二個から三個の果実がついている場合も、1果を残して生長の悪いものは摘み取り、品質のよい果実の肥大を促します。


✣関連ブログ
イチジク No,77






ブドウの摘粒(果粒)家庭果樹 No.154

ブドウの摘粒


ブドウの品種によって多少の時期がはずれますが、ブドウはおおむね5月下旬から6月中旬にかけて開花します。

秋にオオツブノ果実を収穫するためには、開花前に摘房(房の数を調整する)を行った後、6月下旬から7月にかけて果粒を間引く摘粒を行います。

◆詳しくはイラストを参照してください。


品種によって若干異なりますが、副穂を切り大きい房は上部の支梗を切るのが基本です。