有馬のなんじゃもんじゃの木
樹種はハルニレ ニレ科 落葉高木
江戸時代、徳川家光の主治医であった半井蘆庵(なからいろあん)によって、国外から有馬村(現、神奈川県海老名市本郷)に移植されたと伝えられている。
この樹は太さ日本一の「ハルニレ」である。
「ハルニレ」は北東アジアなどに分布し、水分の多い場所を好み沢沿いや湿地などに生える。
春に花が咲くことからこの名があるが、「ニレ」の語源は樹皮を剥がすとヌルヌルする「滑(ぬ)れ」に由来するという。
当時、神奈川県下では見られない珍しい木で「よく分からない」事から「なんじゃもんじゃの木」と呼ばれ親しまれてきた。
「木のろう」といういうものがいくつもある。
木のろうとは、樹木の幹や太い枝にできた洞窟状の空間で、樹皮が剥がれて内部が腐ったり、キツツキ類が巣穴を掘ったりすることによって形成されます。
主に広葉樹でできるが、大きなものは「がらんどう」とも呼ばれます。
直径が1メートルを超えるものや、樹齢を重ねた老木にはたいてい木のろうがある。
虫たちや動物が巣を作ったり、子育ての場所にしたりします。
フクロウが巣を作ったり、リスがどんぐりを蓄える倉庫に使ったりすることも知られています。
樹洞(じゅどう)=(洞=うろ)
有馬のなんじゃもんじゃ「ハルニレ」
県指定天然記念物1954年(昭和29年) 推定樹齢374年以上
有馬のハルニレなんじゃもんじゃの木
「なんじゃもんじゃ」とは植物学的には特定の植物名ではなく、その地方でどんな種類の木なのか分からない場合に使われた呼び名である。
そのため、クスノキやカツラ、ニレなども「なんじゃもんじゃ」と呼ばれる場合がありますが、中でも代表格とされるのが「ヒトツバタゴ」です。
なんじゃもんじゃの木と呼ばれる植物は、全国に45箇所29種類があるとされ、明治神宮外苑の「ヒトツバタゴ」が有名なものとされている。
✿有馬のなんじゃもんじゃの木
所在地=神奈川県海老名市本郷上星谷
県道406号線沿い
ヒトツバタゴ
モクセイ科の落葉高木でヒトツバタゴ属の一種。
アジア東部と北アメリカにだけ知られる独特の属の植物で、日本産の種は対馬、犬山市、岐阜と長野の県境などごく限られた地域に自生し、また朝鮮半島や中国、台湾にも自生している。
ヒトツバタゴは自生のものは希少種としても知られ、レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定され、国指定、及び一部の県では天然記念物として指定されている樹もある。
栽培されているものは日本国内でも公園樹や庭木としても多く見られます。
一般的には「なんじゃもんじゃ」と言う名前の方が馴染み深い。
神社などに植えられている事が多く、明治神社外苑にかつてあった大木は有名で、大正13年に天然記念物に指定されたが、昭和8年に枯れてしまった。
現在ではこの樹の2代目、3代目が生育し、外苑の至る所で見る事ができる。
中部地方には数える程しか自生していないが、対馬ではこの花で山肌が真っ白く見えるほど群生している。
ヒトツバタゴを「なんじゃもんじゃ」として有名にしたのは、牧野富太郎植物記によると昔、江戸青山六道の辻、明治神宮外苑にあった木は名前が分からないので、何というものかが転化して「なんじゃもんじゃ」となったもので、青山六道の辻にあったことから「別名六道木」と呼ばれていた。
この場所は明治、大正の頃には青山の陸軍練兵場となり、一般人の立ち入りが禁止されていたが、この木が何なのかを確かめるために夜中に侵入して、この木の一枝を採取して調べた結果、ヒトツバタゴであったと植物記に書かれていた事による。
「明治神宮外苑のヒトツバタゴ」
全国各地には、様々な樹種が“この木何の木?”なんじゃもんじゃ、、と呼ばれている。