緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2019/05/28

サツキ(皐月) No.135

サツキ


ツツジの仲間(皐月躑躅と呼ばれる)

サツキの歴史は古く、すでに江戸時代には庶民より武家世界に至るまで、幅広い階級で親しまれていました。

震災や戦火で栽培数が減った他は、その人気は下がることなく栽培が盛んに行われている。

生育管理
露地植えの場合は、酸性から弱酸性の土壌でよく育ちます。

ツツジの仲間ですから根が細く、粘土質などの水はけの悪い土壌は生育に適していません。

粘土質の土壌などに植える場合は、腐葉土やピートモス、バーミキュライトを客土として、多量に混ぜるとよいでしょう。

日当たりのよい場所なら問題ありませんが、半日陰の条件下でも生育に問題ありません。




◉病害虫がつきにくい樹種ですから、日照条件よりも、むしろ空気中の湿度を高めることに重点をおいて育てるとよいでしょう。

グンバイムシが葉につきますが、これにより樹勢が弱まるようなことはありません。

ただし、見栄えが悪くなるので6月から8月にかけてスミチオンやマラソン乳剤の1000~2000倍液を月三回ぐらい散布します。


◆肥料
施肥は一般に、年に1~2回行います。

時期は花後と10月から11月がよいでしょう。


★剪定、整枝

花芽はだいたい7月に分化します。

6月下旬までに花後剪定や、生け垣に仕立てたものの刈り込みを行います。

小枝の多いサツキは、樹形を維持するのが困難になります。

特に狭い場所に寄せ植えしている樹木の刈り込みは、樹冠を低く保つ方がきれいに仕上がります。

7月頃には、翌年の花芽をつけますので、7月以降は飛び枝を切る程度に留める。

★殖やし方
実生でも生育しますが、生長が早い挿し木の方が適しています。

新梢の固まりかけた6月上旬に枝をとり、鹿沼土などの肥沃な土に直差しします。

盆栽など鉢ものは、同じ時期にさし芽により殖やすとよいでしょう。


参考ブログ
サツキ苔玉盆栽 No.3









2019/05/24

ジンチョウゲ(沈丁花) No.134

沈丁花 ジンチョウゲ科

中国原産で日本へは室町時代以前に渡来したと考えられています。


「沈丁花」の名は花の匂いが沈香と言う香水に似ており、また丁子(丁字)と言う植物に似た姿であることに由来している。


※丁子(丁字) 
熱帯産の常緑樹(ちょうじの木)からとる香料、クローブ

◉春先に小さなつぼみをたくさんつける沈丁花は、3月から4月にかけて開花する。

中国原産で、本来は暖かい地方に自生していますが、樹勢が強いので、マルチングなどの冬季管理をしっかりすれば、東北地方南部まで、植栽できます。

また、東北地方や北海道では落葉性のオニバシリが自生しますが、これも沈丁花の一種です。

開花が終わると、花後剪定に適した時期になりますが、それほど背丈が高くならない樹種なので、大がかりな手入れをする必要はありません。

半日陰でも十分育つため、鉢植えやマンションなど狭い所でも楽しむのにも適した樹木でしょう。



◉寒さに弱いため、東北地方以北や日本海沿岸など、積雪のある地域では屋内で管理する方がよいでしょう。


生育管理

暖かい場所を好むので、地面が凍結する地域では冬季のマルチングが必要です。

日照条件にはあまり左右されませんが、根が傷みやすいので、土壌管理には十分注意しましょう。

※有機質の肥えた土壌に保つこと、根腐れを興さないためにも、水を与えすぎないようにします。

★細い根が多く生えるので、移植する際にはなるべく根を傷めないように、堀り取る必要があります。

しっかり根付けばそれほど問題なく生育しますが、都心部などで稀に葉が極端に黒ずみ、樹勢の弱まることがあります。

これは、土壌改良の際に苦土石灰など、アルカリ性の客土を混ぜ過ぎることが主な原因です。

また、コンクリートの風化したものが、土壌に混じり、土壌のアルカリ化が進んだ場合にも起こります。

植え付け時は当然のことですが、その後も定期的に土質を検査することが、トラブルを未然に防ぐことになるでしょう。

施肥

特別に行う必要はありませんが、火山灰質など、水分と道地に養分の流出が著しい土壌では、花後に粒状の化成肥料をお礼肥として与えるとよいでしょう。

◆剪定、整姿

沈丁花は一般に7年から10年と寿命が短いので、自然樹形で育てる方がよいでしょう。

手を加えなくても概ね円い形に整うので、どうしても造形ものに仕立てたいときは、「玉仕立て」にするとよいでしょう。

花芽は7月〜9月頃に頂芽に分化し、この花芽が冬を越し、翌春開花します。

せん定は花が咲き終えた後から、5月にかけてが適期です。

花後に樹形を乱す枝のみを切り戻す。

込み過ぎている部分の枝や、樹冠内部の花がつきにくいふところ枝、徒長枝などを枝の分岐点の部分で切り詰めます。

不定芽はほとんど生じないので、枝を途中で切ることは避けるようにします。

大きいものを小さくする場合は、樹勢の衰えや、花つきが悪くなるのを防ぐために、2〜3年に分けて少しずつ小さくする分散せん定が大切です。

一度に強いせん定を行うと樹勢を弱くしてしまいます。

★殖やし方

挿し木で殖やす事ができます。
根や枝が細く、土との相性を保つのが難しいので、その他の繁殖方法はあまり適していません。

開花時の春頃と梅雨時が適期で、上手に殖やすには、枝を地面に直植えする「地ざし」がよいでしょう。

水はけのよい赤玉土か鹿沼土を用土として栽培。

10㎝前後の挿し穂を利用する場合は、浅い素焼きの鉢か、カネ製の箱を利用すると良いでしょう。








2019/05/18

健康な樹木を育成するための肥料 N.o133

健康な樹木を育成するための

肥料


肥培管理

具体的には植物に肥料を与えながら、健康に育て上げる事をいいます。

1植物に必要な栄養成分


チッソ(N),リン酸(P),カリ(K),カルシウム(Ca),マグネシウム(Mg),硫酸(S),鉄(Fe),マンガン(Mn),ホウ酸(B),亜鉛(Zu),モリブデン(Mo),銅(Cu),塩素(Cl)           


肥料の三大要素

チッソ(N) リン酸(P) カリ(K)

★チッソ(N) 

主に葉や茎などの生育を促進し、葉の色を濃くする。

成分が欠乏すると、葉の色が悪くなり、生育不良になります。

★リン酸(P)

主に、開花や結実を促進し、また根を伸張させます。

「実肥」とも呼ばれます。

成分が欠乏すると、着花数が減少したり、開花や結実が遅れたり、不良になります。


★カリ(K)

主に、根や茎葉を丈夫にし、耐菌性を高めます。

「根肥」とも呼ばれます。

成分が欠乏すると、根の成長が妨げられ、葉に白い斑点などが出る。

※これらの成分が欠乏すると、病害虫などの植物の外敵に対する抵抗力が著しく低下します!

◉肥料の問題を考えるときのポイント

①葉に栄養が必要なときには、チッソ分の多い肥料を選んで与えます。

②花を上手く咲かせたいときや、充実した実をつけたいときには、リン分の多い肥料を与えます。

③根を充分にして、木全体を健康に丈夫に育てたいときには、カリ分の多い肥料を与えます。


①化成肥料

化成肥料とは、さまざまな肥料の原料を配合しただけでなく、それに科学的な操作を加えた肥料。

一般的には、チッソ、リン酸、カリの3つの成分の配合の分量により、特色ある効果を持ちます。

またこれら、3つの成分の含有率の多いものを高度化成肥料と呼びます。


②有機肥料

最近では、化成肥料が主流になっていますが、化成肥料だけに片寄った施肥は、土が持っている植物を上手に育てる栄養などの力(地力)の低下を招く原因になりますので、有機肥料は大切な肥料です。

施肥のポイントは、この有機肥料を多く使い、化成肥料への依存度を低くすることが大切です。


③動物質肥料

主に、魚類や獣類に由来する原料で作られ、その有効肥料成分は主にチッソ、リン酸です。

骨粉や魚かすがこの仲間。


④植物質肥料

主に、さまざまな種類の植物油のカスで、チッソが主成分ですが、少量のリン酸やカリも含みます。

⑤自給有機質肥料

堆肥(たいひ)わらや草、葉などを腐らせて作る肥料、鶏糞、下肥(人の糞尿を肥料にしたもの)草木の灰などを、農家が自分で作る肥料をいいますが、堆肥やけい糞などは市販品があります。


⑥有機廃棄物肥料

ミミズの糞をはじめ、さまざまな原料により作られた有機肥料です。

これら、有機肥料は、多くの植物に高い効果が期待でき、個々の肥料として与えてもまたそれぞれの特徴をいかして配合して与えても構いません。



ツツジ  No.132

ツツジ(ツツジ科)

「躑躅」と書きます。

ツツジ科の植物は非常に多くの種類があり、北海道から沖縄に至るまで、それぞれの地域に適した種類のツツジが自生しています。

これには常緑性のものと、落葉性のものがあり、高価なシャクナゲも五メートルにまで生長する。

ヤマツツジも共にツツジの仲間に入ります。いずれも根が細かく、新梢の先端部に花芽がつく点で共通しており、早春から梅雨前に開花します。




本来、暖地性で温帯地域以外でも生育するツツジは、花芽がたくさん出るので、花や群落はまるで絨毯(じゅうたん)のように華麗です。


また、枝が茂るので目隠しにもなり、下木としても庭に欠かせない存在です。

種類により開花時期にずれがあるので、庭を有効に使うと冬の終わりから、梅雨時まで途切れることなく豊かな色彩を楽しむことができます。

◉ツツジの生育管理

湿度が高く高温で、しかも水はけのよい場所に植えるとよいでしょう。

寒い地域でも栽培は可能ですが、その場合特に乾燥対策が必要で、注意を怠ると枯れたり弱ったりしてしまいます。

空気の流れの悪い深い土中では、ツツジの細い糸根はほとんど呼吸が出来ないため、極端に生長が悪く、枯れたり二段根になったりします。


◆移植の時は、浅く植えるようにし、またこれまでの根土を三分の一以上落として、根が新しい土に接触出来るようにしましょう。

粘土質の土壌では育たないので、その場合赤玉土や黒土、鹿沼土、ピートモスなどで土壌を改良する必要があります。

植え付け、移植は春と秋に行いますが、暖かい地方では、真冬と開花期、8月を除けば可能。

関東地方では、3月から5月、9月から10月が適期です。


◆病害虫

病気や虫がついても問題なく花が咲くので、怠りがちになる場合がありますが、病気は事前に予防、害虫は発生次第駆除します。


3月から10月にかけて、月に一回の割合で定期的に殺菌剤、殺虫剤を散布すると効果的です。


★整姿、剪定

花芽分化は、新梢の生長が止まる7月から8月に始まります。

剪定や刈り込みは、花の終了直後に行うのが最適です。

また、新梢は萌芽力が強く放っておくと余分な枝や徒長枝がたくさん出て、花つきを悪くするので、なるべく弱い小枝を切り取って必要な枝に風や光りをよくあて充実を図る。

また、花後剪定のあと、株元から徒長枝、飛び枝などが出て、樹形を悪くすることがあるので、秋期剪定も必要です。

ツツジの殖やし方

ツツジ類のなかで常緑性のものは、挿し木が適しています。

新梢の固まりかけた6月上旬に5~10㎝位のさし穂を鹿沼土にさしておけばほとんど根付きます。


落葉性の種類は実生で育てます。9月~11月に採取した種を、翌年3月に水苔を細かく敷き詰めた中に蒔いて生育します。


◉肥料

花が終わって新芽が伸び花芽がつく6月と、枝葉が固まり充実する9月には、養分が必要です。

油粕に骨粉を混ぜ、株まわりに埋め込みます。

また、少量の化成肥料を混ぜてもよい。

成木の場合で、油粕500㌘内外、骨粉100㌘とします。







2019/05/14

陽だまり屋 ゼラニウムのパティオ No131-2

ゼラニウム鉢植え


 








関連参考ブログNo,62

パティオ祭り(コルドバ、スペイン)



               (2021年4月6日修整)












2019/05/01

憲法記念日のイベント出店No.131-1


憲法記念日に行われる、憲法フェスティバルでの出店。

水戸千波湖はなみずき公園

イベント出店のため、準備中


「値札付け」