緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2024/08/27

幸運を招く庭の作り方の基本③ No,698

 吉を呼び込む庭作りの条件


庭は、住宅の美観を向上させるために作るものではありません。

そこに毎日暮らす人が爽やかな気分になったり、心身の健康を増進させるような役割であるべきです。

そのためには、植える植物も何でもいいと言うことではありません。

お金が沢山あるからと高額の木を買って植えたり、また自然を大切にするためと言う意味で、手入れやせん定をしないで放置して生い茂ったままにして置くことは、自ら「凶」を呼んでいるようなものです。


「家相」の基本は、人間と自然の摂理にかなったものを考えることです。

庭作りもその基本的な考え方に従って行うことが重要です。

①庭の採光を考える

日光を採り入れ室内を明るくする

庭には沢山の種類の植物を植えることができますが、その時に注意したいのが採光です。

家相ではまず、吉を呼ぶための住居の建て方、あり方を考えますが、庭の樹木についても同様です。


高木性の木は、性質として樹が高くなるので、方位を考えないで植えてしまうと、次第に住居に陰を作ってしまうことになります。

特に東南から南にかけて日光を遮断することは、「凶」になるので注意が必要です。


②庭の通風を考える

空気の淀んだ所を作らない

四季折々の自然がある日本ですが、この季節の変化は住居や庭の通風に工夫が必要であることも示しています。

植物を植える位置は、他の木や住居との間隔を適度に保たないと空気が淀んでしまいます。

この空気の淀みは家相において「大凶」とされます。

生き物である人や植物は、常に呼吸をしているので、新鮮な空気の流れが必要です。

従って、植木の配置や混み合った枝のせん定などには、特別の注意が必要になってきます。


③庭全体のバランスを考える

植栽の法則を基に

建物の西洋化とともに庭も西洋風のものが多くなりましたが、映画に出てくるような一面芝だけといった美観だけを優先した庭作りでは、みすみす「吉」を逃がしてしまうことになります。

季節風が強く吹く庭には、風よけになるような比較的大きな木を植えると役立ちます。

反対に通風の悪い庭には、中、低木性の木の方が適しています。

住んでいる住居の自然条件を生かした木の植栽は、自然界を支配している道理に適うばかりでなく、家相学的にも植物の生育条件から考えても「吉」になります。

庭の「吉」を呼び込むためには、まず土質をよく調べて良い土質でない場合は、他から良質の土を持ち込んで、植物の生育に適した土壌環境を作ります。

住居や敷地全体で採光や通風に注意しながら、庭全体のバランスを考えて植木の種類を選んで行きます。

一般家庭の庭としては、明るく感じされる庭が「吉相」になります。

所狭しと植木を並べないように注意し、「吉」を呼び込むようにします。









幸運を招く庭の作り方の基本② No,697

 土質の良と吉を知ろう


幸運を呼び込むための植物について考える前に、家の土壌(地面)の質がどのようなものかを知る必要があります。

吉を呼ぶ土の種類として昔から言われているのは、土が硬く締まっていて「自然の潤いを含む」ものと考えられています。

反対に、締まりが無い土で潤いのないものが最悪の土質になります。

これは、植物の生育や繁殖のための条件として、適度な日照や水分の補給が必要なことでも理解できることです。

また、人間が住む場合にどちらが快適な土地であるかと言う観点からも分かります。

しかし日本の場合では、北海道から沖縄まで全国様々な土質があるので、まずは自宅の庭の土がどのような土質なのかを知る必要があります。

一般的に黒土や赤土など、多少赤味がかった土の方が植物はよく育つとされています。

土質の前に地相、その土地の周囲の道路や建造物、土地の傾斜や形などを家相の考え方では重要視しますが、それと同じくらい大切なのが土質です。


①粘土質の土

粘土質の土地には、大きく分けて2種類ありますが、それは上層部が粘土質の場合と下層部が粘土質の場合です。


粘土質は排水が悪い反面保水はいい土質です。

下層部が粘土質の土地の場合は、常に上層部に水分が含まれた状態で湿気も多いことになります。

このような土地はまず凶と見ますが、植物の生育で考えても、排水性が悪いことになるので植物生育には不向きな土質です。

②乾燥土質の土

粘土質と正反対な土質で、土の層の中に粘土質がありません。

水分を吸収し過ぎて水分がなく乾燥しがちになります。

このような土地は人間にも植物にも適していません。

植物を植える場合は、その土地の下2〜3㍍をコンクリートや粘土質の土で固め、その上に良質の土を客土して植栽することになります。


③岩盤土質の土

そもそも植物の育ちにくい土地です。

土の構造が岩や石でできているので、大切な栄養分や水分を吸収するための土がありません。

一般の住宅地では、このような土地に住むことはありませんが、山間部の住居地では注意が必要です。

水はけが悪く水害を招きます。


④砂土質の土

水分を吸収する点ではとても良いのですが、地盤がもろく、保水性が最悪なので育つ植物は限定されます。

人間が住む場合としては地盤が軟弱で、家相としても災いすると言われる土質です。

造園や好きな植物を植える前に、庭の土質をまず知ることです。

そして少しでも、「吉」に近付ける方法(土壌改良など)を行ってから始めることが大切です。









幸運を招く庭の作り方の基本①  No,696

 家相

日本人は、自然の造形を小型に、また上手に再現することが好きな民族と言われています。

それは、各地の名園の造園方法や、盆栽の例を考えれば納得できることですが、しかし、これらの名園や名木の配置には一定の決まりがあり、樹木等の種類が選ばれていることはあまり知られていません。

一般に庭を構成する要素には、植木や石、灯篭(とうろう)池など色々ありますが、これらにはひとつひとつ納まるべき位置や形が定められています。

このひとつの規定の基本が中国から日本に伝わった「家相」の考え方です。


      「家相方位図」


家相とは、家の配置や方角、間取りなどからその吉凶を判断する風習で、約5千年前の古代中国で発祥し、その後中国の家相を基に日本の風土や風習に合わせて発展してきました。

家相は、人相や手相と同じように運勢学の中でも大切な位置を占める要素です。

その家に住む人の運勢を大きく左右するものとして、古来から恐れられ、また、畏敬の念を持って研究されてきた学問です。

畏敬(いけい)とは、おそれ多く思うほどに相手を敬う気持ちのこと

よって家相の世界では、その敷地の形状や建物の配置、そしてその建物の間取り、神仏の位置、寝室や台所、トイレや風呂の位置など、その家に住む人たちの吉凶を分ける方位が事細かに説明されています。


これと同様に、庭やそこに植栽する庭木や花木、果樹などについても実生活での利便性も含めて、家相の世界で考えられています。

全部のことを満たす家相や吉運の庭を作り上げることは、現実問題としてはかなり難しいこともあります。

しかし、凶運を呼んでしまうような庭をわざわざ作ることは愚かなことだと思います。









2024/08/20

ふくむらさき芋の栽培① No,695

 ふくむらさき

さつまいも

     「4月20日植え付け」

ふくむらさき芋は紫芋の品種で、品種としては新しい。

品種によって植え付け間隔(株間)も違う場合がありますが、30㌢間隔より50㌢間隔と広く取ることでさつまいもを大きく育てる事が出来るとされています。


    「ふくむらさきの若葉」


さつまいもが大きく育つかは、様々な条件下で違ってくるので、株間を広くしたとしても必ずしも大きく育つとは言えない部分であります。




土壌養分、肥料が多く施された場所ではツルボケが起きてしまうのもさつまいも栽培の特徴とされています。


逆に、あまり肥えてない土壌が適しているとされます。


その間隔は、栽培してみないと分からない部分でもあります。



栽培期間中の雨量や天候でも違ってきます。

暑い日が続く場合では葉水を行う必要もあります。

植え付けたら何もしないと言う事が、一般的にも言われますが厳密にはそうではありません。

さつまいもの中身が白くなっているものがありますが、これは水分不足から起きてしまうと言われています。

干し芋で「シロタ」と表示されてるものがそのようなさつまいもになります。

料理用として売られているのが一般的で、価格も安くなっていると思います。


植え付けから4ヶ月、芋の肥大状況を確認するため掘ってみました。




ふくむらさきは収穫まで最大160日とされますが、やはりまだ小さいことが確認できます。

サイズ的にはSサイズくらいです。

収穫予定日は10月11日




ツルもよく伸びてるので「ツル返し」を行います。

ツルばかり伸びる「ツルボケ」になるとさつまいもの肥大ができなくなり、最悪さつまいもが出来ない状態になってしまいます。


ツルが伸びて畝以外の場所で根を張り、ツルばかり伸びて養分を取られ、さつまいもが肥大しないか最悪さつまいもが出来ない状況を「ツルボケ」と言われます。

実際に栽培してみないと、分からない事も多くあるのが現実でしょう。


 「ツルボケ回避のため育苗箱を利用」


ツルを切れば良いと思うが、さつまいもが肥大するためにも葉は必要なので、ツルボケにならないようにツル返しをします。

畝以外の場所の地面で根を張ることを回避すると言う事です。

ツルボケで根外子?で小さなさつまいもができてしまうかも?





今年はツル返しの代わりに、育苗箱を利用してツルボケ回避対策です。

この結果がどうなるかはお楽しみと言うことで追記したいと思います。


ふくむらさきの特徴

蒸したり焼いたりしたときの糖度が高い

他のさつまいも品種に比べて非常に甘いのが特徴

べにはるか並の糖度があるとされ、さつまいもマニアからは、ねっとり系のべにはるかなどにも劣らないと言われています。

また、アントシアニン色素を多く含んでいて、パープルスイートロードを上回る。

ふくむらさきは2021年に品種登録されました。

現在、一般的に出回っている紫芋はパープルスイートロードですが、従来の黄色い果肉のさつまいもと比べると、甘さが物足りないとされます。

そこで、より美味しい紫芋が求められる中で誕生したのが「ふくむらさき」です。

糖度はパープルスイートロードが約18度に対し、ふくむらさきは約22度と高く、焼き芋や蒸し芋などにすると、今までの紫芋とは異なる甘さとねっとり食感が楽しめます。









2024/08/15

ナスの栽培(2) No,694

 ナスの栽培


      「一番果(花)」

ナスの一番花が咲いたら、仕立て作業を行うことができます。

植え付け場所にスペースがある場合は、主枝と側枝2本の3本仕立てにし、スペースがない場合は主枝と一番花の下の側枝の2本仕立てがよいでしょう。


       「せん定前」


      「せん定後」

一番花の下の側枝とその下にある勢いの良い側枝を残し、それより下のわき芽を取り除きます。

側枝=わき芽

       「一番果」

一番果を摘み取るとことで、ナスの実を着ける株に栄養を行き渡らせる。

また、一番花は咲いた直後に摘むのではなく、実が少し(2㌢ほど)成長したら摘み取るようにします。

それは早く摘んでしまうと、枝や葉っぱが生い茂ることがあるためです。


低温期にできた一番果は、硬くて肥大しないもの(石ナス)が多いことから、普通は摘果します。

植えつから約一ヶ月で株の高さは、個体差がある。

50㌢〜80㌢と違いがあるので、土壌養分などの違いがある場合は、成長が一定ではないことがわかります。


     「植え付けから25日」

同時に植え付けた株でも成長の違いがある。


     「高く成長した株」


株の高さが違っても、同じ状態で花を着ける。


   「8/10日肥大し始めたナス」

植え付けから一ヶ月

8月10日
ナスの長さは5㌢で翌日には6㌢に成長しました。

1日で約1㌢から2㌢ほど実が伸びる。

水やりが十分でないと肥大しにくい





      「枝先せん定」


あと2日ほどで収穫

収穫はみずみずしい状態の朝に行う。

✪ネコブセンチュウ

植え付け後、大きく育たない株、成長が明らかに遅い株の場合、ネコブセンチュウに侵されている場合がある。


   「ネコブセンチュウ被害の根」

被害にあった根には、小さなコブの塊が無数に出来ている。

ナス科の青枯病は、サツマイモネコブセンチュウやキタネコブセンチュウと、混合感染して被害が激しくなる。

被害株は根にコブができ、根の組織が壊れて栄養や水分を吸収しにくくなる。

土質によって被害程度が異なり、粘土質土壌よりも砂質土壌や、火山灰土壌などの排水の良い土壌で被害が大きい。


❉ネコブセンチュウ関連ブログ
ネコブセンチュウ(土壌線虫)No,411-1


ナスの害虫

クロメンガタスズメ(緑色型)
スズメガ科 大型の蛾の仲間

発生時期
7月頃から9月頃


   「葉の食害で丸坊主のナス」


 「クロメンガタスズメの老齢幼虫」


幼虫はトマト、ナスなどの葉を食害し、大きな被害を生じる恐れがある。


 「成虫、触れるとチッチッと鳴く」

葉を食い荒らされ、ほとんど葉がない状態の株に、小さくても食べれるほどの大きさのナスが実っているなら、放置しないですぐに収穫する。

そのまま放置するとブヨブヨになって食べられなくなります。










2024/07/25

ナスの栽培(1) No,693

 ナス(茄子)

ナス(なすび)はインド東部が原産地とされ、有史以前(人類が文明を持って生活を始める前の時代)から栽培されていたと考えられています。


ナスの収穫時期は6月から10月頃までと長く、実のサイズや花が咲いてから経過した日数によって収穫期も異なる。


     「種まきした幼苗」

一般的なナスであれば、10〜15㌢ほどで収穫され、長ナスは35〜40㌢ほどが収穫の目安とされています。


「7月5日定植、株の高さ丈12㌢」

おおむね、花が咲いてから2週間から25日程度で収穫できるとされ、日当たりの良い場所、日当たりが少ない場所では収穫日数も違ってくる。


    「定植時の葉幅は約8㌢」

植え付け後の水やりは重要、乾燥を防ぐために、朝と夕方ともに一回与える場合もある。

乾燥させないようにするためや葉裏に泥水が跳ね返るのを防ぐため、雑草対策にもマルチングは必要です。


    「植え付け間隔は60㌢」

✿定植から十日目
朝、700倍液肥

「7月15日、株の高さ18㌢、葉幅12㌢」


✿一番果(花)


     「7月17日一番果」  


植え付け後、約12日頃から一番果が着き始めます。

植え付け後15日で株の高さは約28㌢、葉幅約16㌢まで成長。

一番果、三番果、たくさん着果した際は、若採りして株の負担を減らす。

そうすることで、その後の生育や着果が良くなり、長く収穫もできる。

また、一番果が約2㌢になれば早めに摘果する。

一番果はナスに1番最初に咲く花(一番花)
で、そこについた実を一番果と呼びます。


     「7/23日、開花」

株によって開花の早いものと遅いものがあるが、地力や栄養の度合いや、日照量が影響していると思われる。


この一番果は日数が経過しても肥大しにくい。

そのため、肥大しない果実を摘果しないと、二番果以降の収穫が遅れることになる。

早めに一番果を摘果することで収穫の遅れを防ぐことができます。

場合によっては二番、三番果まで摘果することもある。

一番果は小さいものにしかならないと割り切って摘果します。

また、水不足で株全体、実も大きくなれないことがあります。

水不足はよくありません。

とは言え、過湿になることは厳禁です。

適度な水分を保ち、水不足による急激な水分補給による、実割れなどを防ぐためにも水分管理は大切です。

また、次から次に枝を伸ばして花をつけるので、定期的な追肥が必要です。

植え付け後、3週間頃から最初の追肥を行い、その後二週間に一回、化成肥料を与えることが基本的とされています。

✿基本的な追肥例として

1株当たり株元に化成肥料を約20〜30g追肥し、その後は株元から離れた場所に同量の化成肥料を土に混ぜ合わせて、株元へ土寄せします。


個体差がある場合は株の生長に合わせて与える。

また、水代わりに液肥を与えるなど、その時々で追肥



「開花目前の状態」

二番果、三番果も植え付け後15日頃には着きはじめる。

植え付け後20日で株の高さも40〜45㌢、葉の幅も約20㌢に生長。

◉ナスに発生する害虫

アブラムシ類、アザミウマ類、ヨトウムシ類、コナジラミ類、テントウムシ類など

特に注意するのがアブラムシで、アブラムシの防除が遅れると、ナスの成長を妨げるだけでなく、病気をもたらす原因となります。


アブラムシの排泄物は糖分を含んでいるため、糖分を餌にするスス病の原因菌が発生する。

季節ごとに植物を移り住む習性があるため、モザイク病などの原因ウイルスを持ち込むことになります。

活発に活動する時期が、ナスの成長期や収穫時期と重なるので注意が必要です。


✿ナスのモザイク病

モザイク病のナスは、株全体が生育不良となり、果実がつかない場合がもあります。

ウイルスが原因で発症する病害で、病葉は黄斑モザイク症状が発生し、光合成を妨げるので、生育不良を引き起こす。

果実が硬くなったり、デコボコができたりします。

モザイク症の発病後は、農薬による防除ができないので、事前の対策が重要となります。

多種類のアブラムシがウイルスを媒介するので、アブラムシ類全般の防除が大切です。

アブラムシ類はキラキラとした光が苦手で、シルバーポリなどを使用したマルチ栽培に飛来抑制効果があるとされている。

また、定植後間もない頃に、寒冷紗などを被せてアブラムシ類を寄せ付けない対策も有効とされます。

その他農薬などの使用。


   「バッタの食害よる葉の穴」

    「ハモグリガによる潜入」

通常、絵描き虫とも呼ばれるハモグリガの潜入痕跡は、果実に影響は及ぼさないとされる。


見栄えが悪かったり、被害が蔓延することで、葉を取り除いてしまうが、葉がなくなりすぎても株に影響するので、指で摘んで圧殺し葉を残す必要もある。


     「植え付け後20日」