緑のお医者の徒然植物記

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2019/01/03

ウーロン茶の効能(民間茶薬効) No,109

ウーロン茶

緑茶、紅茶の兄弟分


今ではよく知られるウーロン茶は、よく飲まれている茶である。

ウーロン茶というと、何かウーロンと言う植物があって、それから作られている、そんなお茶だと思われている人も中にはいるのかもしれません。

なんと、原料は緑茶と同じ茶葉です。

紅茶は緑茶を完全発酵させたものであるが、ウーロン茶はその発酵を中程度で止めたもので、いわゆる半発酵茶なので、よってウーロン茶は緑茶や紅茶の兄弟分と言うことなのです。

成分的には、緑茶のようなビタミンCはほとんど含まれていません。
カフェイン、カテキンはほぼ緑茶と同じです。

茶特有のタンニンの解毒作用が発酵で弱められているので、緑茶よりも胃にやさしいと言えます。

鉄観音茶はウーロン茶の別名で、かつて一世を風靡した歌手、ピンクレディーが鉄観音茶で痩せたとインタビューで答えた事から、爆発的に売れる事になった。


その後、厚生省の研究班が痩せる効果はないと結論付けましたが、それでも人気は落ちることなく、その後も各社が様々なタイプのウーロン茶を発表しています。


各国の臨床試験で減量効果を確認


ウーロン茶には、これまで言われているような効能、よく言われる脂肪を分解するという効能は本当なのか?

ウーロン茶による肥満患者の臨床試験で、肥満者に毎日5杯~6杯のウーロン茶を飲ませて、血中コレステロールの変化の測定をしたところ、ウーロン茶を飲用して3ヶ月後には、コレステロール値が改善され、また血圧も下がったのです。

フランス、中国などでも冠状動脈硬化を予防していることが明らかになりました。

製品によって効果にばらつきがある


日本ではじめての動物実験を行ったのが、和洋女子大学で結論は、使用したウーロン茶(鉄観音茶)では、コレステロールや中性脂肪の抑制効果がみられたということです。

学生を被験者として行った実験でも同じ効果を確認できた。

ところが、他のメーカーや、製造時期の違うウーロン茶では、その効果は全く見られなかったといいます。

緑茶と同じく、高級品から低級品まで様々で品質にばらつきがある。

ウーロン茶には脂肪を溶かす成分が入っているから?油っこい物にも合うといわれます。

現に油っこい中国料理のあとにウーロン茶はサッパリします。

この脂肪分解成分と言われるのがサポニンですが、含有量は緑茶の半分程度です。

それでも中国料理にウーロン茶が好まれるのは、特有の芳香成分のためだそうです。

何杯もウーロン茶を飲めば、効果としてサポニンの摂取量が増え、脂肪分解も進むということでしょう。

中国でガン抑制効果を確認


マウスに発ガン性物質を与え、腫瘍の発生を調べたら、ウーロン茶を与えないグループは90%に発ガンがみられ、ウーロン茶を与えたグループの発ガン率は58%でした。

ウーロン茶にガン抑制効果が確認されました。

緑茶をはるかにしのぐ虫歯予防効果


緑茶で口をゆすぐと虫歯予防になるとよく言われます。

しかし、ウーロン茶は、それをはるかにしのぐ防止効果がある。


一、二級茶葉の高級品を選ぶ


本場中国のウーロン茶茶葉は、一級から六級まで品質区分があり、中でも一級、二級茶葉は高級品で、葉の大きさ、色、味わいのどごしなど格段に優れています。

◆ウーロン茶を選ぶ目安として一、二級茶かどうかが重要になります。

①武夷岩茶(ぶいがんちゃ)ウーロン茶の王者と賞される。        

②安渓鉄観音(あんけいてっかんのん)湯を注ぐとランの芳香がたち、七回目でも香りが失せないという逸品。

③水仙(すいせん)湯色は黄色く澄みます。

④烏竜=香気が高く、味わいにまるみがあります。

日本ではこの辺の区別が案外いい加減です。

よいお茶を飲んでこそ効果も出ると言うことでしょう。