緑のお医者の徒然植物記

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2022/08/18

スターフルーツ No,591

 スターフルーツ カタバミ科ゴレンシ属

原産地は熱帯アジアとされていますが、マレー半島やジャワ島、インドなどではないかと言う説もあります。

古くから熱帯アジア地域やインド地方などに分布しています。

日本には18世紀末に渡来したとされ、沖縄、宮崎、鹿児島で栽培されています。

和名は「五歛子=ごれんし」

五歛子という名前の由来は、カットした断面が星形であることから、5つの尖ったところ(稜=りょう)があるため「五稜子=ごりょうし」と呼ばれ、転じて、五歛子となったとされる。

『歛』は、集まるという意味なので、5つが集まった果実を表します。

『稜』とは、かど、多面体の面と面の交わる所

◉スターフルーツの記載文献

オランダの旅行家とされるヤン•ホイフェン•ヴァン•リンスホーテン(1563〜1611)が16世紀末頃にまとめた『東方案内記』

中国最古の薬物書
後漢=ごかんから三国(魏=ぎ、呉=ご、蜀=しょく)の頃に成立した中国の本草書
(25年〜220年)

『新農本草経=しんのうほんぞうきょう』
365種類の植物、動物、鉱物が薬として集録されている。





果皮は最初薄い緑色ですが、熟すと黄色になり梅に似た香りがする。

星の形をした果物ということで、料理やデザートの彩りにも重宝され、ピクルスの材料としても利用されます。


✪スターフルーツはどんな味?

実際に食べたことがあるという人が意外と少ない南国フルーツ

緑色の状態では酸味が強く、東南アジアの国々では春巻きやスープなどに入れる、野菜のような使われ方をします。

リンゴのようなさっぱりした甘みと酸味を感じる果物で、硬めの大粒ブドウのようなシャリッとした食感のある印象がある。


スターフルーツは腸の働きを活発にし、コレステロール値を下げる効果があり、食物繊維と水分が豊富に含まれています。


むくみ改善に期待できるカリウムや糖質、脂肪をエネルギー化する際に体の酵素を活性化させるために必要な成分である、ナイアシンなども含まれています。

また、ダイエットに適した食べ物の1つとされます。


栽培方法

越冬には5〜6℃以上必要なので、一般的には鉢植えになります。

赤玉土6、腐葉土2、川砂2の混合土に植え、春から秋は戸外の直射日光によく当て、冬は室内の日当たりの良い場所へ置いて管理します。

越冬中の夜間は室内でも温度が急速に低下する事があるので、温度計を置いて温度に注意する必要があります。

肥料は5月から9月の生育期に2ヶ月に一回、玉肥を2〜3個ずつ置き肥します。

幼木の時は、5〜6号鉢で切り詰めせん定を主にして主幹形に仕立てます。

成木になったら4月に8〜10号鉢に植え替えます。

果実は充実した枝につくので不要枝や乱れ枝を間引き、伸びた枝は切り詰めて分枝させ、良い枝を育てるようにします。