資本主義の限界
日本で資本主義社会が確立されてから今年で115年程である。
資本主義が形成されたのは明治維新(1868年)を起点とし、明治時代の産業革命(1890年代〜1900年代)が挙げられます。
この時期に、工場や機械を用いて商品を大量生産するシステムが確立されました。
世界の産業革命は18世紀後半にイギリスで始まったとされ、綿工場の機械から始まり、蒸気機関の発明と改良が動力源として使われ、工場での大量生産が可能になりました。
その後、製鉄業などにも広がりを見せ、蒸気機関車、蒸気船の開発に発展し、交通網も発達しました。
蒸気機関の発明と改良を行ったのは、スコットランド出身の発明家、機械技術者のジェームズ·ワット(1736〜1819)で、ニューコメン型蒸気機関へ施した改良を通じて、イギリスだけでなく全世界の産業革命の進展に貢献しました。
また日本では、国内だけでなく海外への輸出を目指したことが資本主義の形成を促進することとなった。
「A図」
産業革命後の資本主義社会を、ピラミッド型に表すとA図のようになります。
A図のAは、資本主義社会の初期の頃を支える国民層(国を支える土台)を表しています。
初期の頃は国民層は崩れていません。
③は資本家、株主などの資本主義者の層
資本主義社会になってから貧困の差が拡大し続けました。
B図、国を支える国民層図
資本の自己増殖により、資本と労働者の間に貧富の差が拡大する社会へと変化。
B図②、資本主義社会では、一番最初に国を支える国民層と言う土台が、貧困に陥り崩れ始めます。
①の国民層部分は崩壊して、資本家拡大のエリアとなります。
なんの対策も取らなければやがて②は崩壊して消えてしまいます。
つまり資本主義社会を支える国民層と言う土台が崩れさってしまいます。
現在進行型で国民層の崩壊が進行していると言える社会です。
文明が途絶えた、滅んでしまった理由には、国を支える国民層が崩壊してしまったからではないだろうか。
樹木の切り株を国民層と言う土台に例えると、切り株が残っていれば新しい芽が出て再生する可能性があります。
しかし、腐ってなくなってしまえば再生できません。
資本主義社会構図も、この状態に似ているのではないかと思います。
資本主義社会での労働力は国民層にあります。
しかし、資本主義社会では貧富の差を拡大させ、国民層の生活安定を確立しようとしません。
したがって、資本主義には限界がいずれ訪れる事になります。
C図の①は時給労働者
②は資本主義企業などに勤めるサラリーマン
③は資本家、株主などの資本主義社会を牛耳る権力者
これは簡単に各収入の増幅を表したものです。
①の賃金の伸びはほとんどありません。
②は③に主に属し働いているので、収入の安定がある程度保障されている状況であるため、増減は有ったとしてもマイナスに向かう事は考えにくい。
簡単に表された格差です。
この図式が現実と言うのが資本主義社会だと思います。
国民の多くが貧困化した原因の一つが経団連
30年前と現在の違い
また、資本主義は地球環境、地球生命維持装置(オゾン層)を破壊してきました。
このまま、資本主義社会が進み、より大量生産に力を入れ突き進むなら、地球そのものの崩壊が早まることでしょう。
また、軍需産業の発展、拡大は地球保護に逆行する産業です。
軍拡に突き進もうとする国々と、それを支持することは地球全体を破壊する事になる。
多かれ少なかれ人類はすでに、知らず知らずに地球崩壊に手を貸す、死の商人の仲間として働いていることを自覚する必要があります。
後書き
資本主義社会の下、1握りのグローバル大企業と大資産家は国境を超えて空前の利益をむさぼり、その一方で世界人口の半分以上、50億人は益々貧しくなっています。
目もくらむような格差だと貧困が拡大していく、これが「自由」な社会と言えるでしょうか。
資本主義の儲けさえすれば「あとは野となれ山となれ」と言う「利潤第一主義」が、人類の生存の自由さえ脅かしているのです。
世界各国の資本主義勢力は、資本主義には限界があることを理解し始めていると言う現実がある。
この先、新しい資本主義のあり方を模索するだろう。
しかし、日本と言う国は今や世界に「逆行」する国である。
表向きは同調を装うが、全く違った考えと行動をしていると言えるだろう。
資本主義社会が生き残るためには、「共創社会」、富が富裕層にだけ集中する社会ではいけないと言うことです。
国民は一部の富裕層、億万長者だけでなく、全ての人に恩恵が行き渡る経済社会を求めているのです。
そのためには「政治」そのものが変わらなければならない。
なぜなら、何事も「権力政治」で決められているからです。





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