緑のお医者の徒然植物記

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2025/11/10

ムベ茶を作る No.791

ムベ

アケビ科ムベ属


郁子、野木瓜(やもっか)

別名=トキワアケビ

果実は熟してもアケビのように口を開かないのが特徴です。

常緑つる性植物で、つるは他の木に巻き付き成長する。

不老長寿の実とも呼ばれるムベの果実は、秋(10月〜11月頃)に熟す艶のある楕円形をしています。



  「ムベの果実」




硬い果皮の内側にはゼリー状の白っぽい果肉と黒い無数の種が詰まっている。


食べる時は、果皮をナイフ等で半分にカットして、スプーンなどで果肉をすくって食べます。

小さな黒い種は吐き出すのが一般的ですが、飲み込んでも問題ありません。


   「ムベの果肉」


天智天皇(西暦626〜672年)が、長寿の老夫婦から果実を勧められ「むべなるかな」(もっともである)と感心したことが名前の由来という伝説がある。


ムベ茶

ムベ茶は一般的にムベの葉や茎(つる)を乾燥させて作ります。



野木瓜(やもっか)と言う漢方薬では葉、茎、根が使われ、利尿剤や強心剤として利用される。

煮出しの例として、5分〜10分煮出します。

煮出しする時間が長いと、苦味や渋みが出ることがあります。

また、一日の量を5グラムとして水200㏄で煎じて服用すると言う例もあります。


    「ムベ茶」

ムベ茶の期待される効能


利尿作用
体内の余分な水分排出を促す働きがあり、むくみや肝臓病、尿道炎、膀胱炎などの改善目的で利用されてきました。


抗酸化作用
ムベには抗酸化作用が期待できる成分が含まれており、老化防止や生活習慣病の予防に寄与する可能性があります。


強心作用
心臓の働きを助ける効果も報告されています。

生活習慣病の予防
血中コレステロール値を改善する効果が期待され、生活習慣病のリスクを低減する可能性があります。


これらの効能は、ムベに含まれる配糖体(植物成分)やサポニンといった成分によるものと考えられています。

配糖体=スタントニン、ムベニン、スタントサイドA.B.Fなど

なお、病気の治療目的で利用する場合は必ず、医師や専門家に相談する必要があります。








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