緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2018/11/20

サルビアの葉が枯れ始めた。 No,51

夏に発生するダニが原因

夏の弱ったところに、ハダニが発生したためと思われます。

サルビアの仲間は、どの種類も丈夫で花つきがよく比較的育てやすい部類の草花ですが、花壇用のスプレンデンスのような高温多湿の環境を苦手とするものも少なくありません。

とりわけスプレンデスは梅雨が明け30度以上の高温と強い日差しを受けると、生育が悪くなるだけでなく、病害虫の被害を受けやすくなります。

中でも深刻なダメージとなるのが、ハダニの被害です。

気温が上がり乾燥しやすくなると、いつの間にか葉裏に発生し、あっという間に被害が広まり、葉が黄色く変色して枯れ始めるのも出てきます。

これを放っておくと被害が一層ひどくなるので、できるだけ早めに殺ダニ剤を散布して駆除に努める。

用土の加湿に気をつけて、水遣りをたっぷりとし、乾燥しやすい時期には葉水なども与え、乾燥を少しでも防ぐようにする。

◉サルビアはシソ科サルビア属の一年草または宿根草です。

開花中は6月から10月。

初夏から晩秋にかけて、茎や枝を伸ばし次々と花を咲かせ続けます。

10月下旬から室内で管理すると冬を越すことができます。


多年生植物から、球根植物やラン類、🌵サボテンと多肉植物など、特殊なグループを除いたものを、園芸的に宿根草と呼んでいる。








2018/11/19

オリヅルラン(原種) 希少 No,50

オリヅルラン原種 ユリ科


       (オリヅルラン原種の花)

◉南アフリカ原産の広く熱帯に分布する
ユリ科の植物で、この原種品はほとんど流通していない。


                         (原種の花穂)


日本に渡来したのは明治の初めで、外側に斑入りの葉が細い種類でした。

斑の無い緑色のものが原種で、その変種の斑入り種の方が観賞に適し、一般に栽培されてきました。

★これらの中から、斑の無い緑色の子株が出ることがあり、これを「先祖返り」と呼んでいます。


(原種の子株)

◉緑色の株(原種)からはほとんど斑入りの子株は出ません。

又、斑入りの株の種子を蒔いたとしてもほとんどが、緑色一色で斑入りの株は出ないようです。

原種の子株か、種子からでないと緑一色の原種は出ないと言うことになります。

興味のある方は是非、トライしてみてください。

いちばん確実なのは自然に任せると言うことです。

庭に斑入りのオリヅルランを、地植えにするか、鉢植えのものを樹木の半日陰になる所に植え付けます。

ソトフオリヅルランの種子が自然落果し、発芽すると原種が生えて来ます。

ナカフオリヅルランの種子では
何度試しても、原種が出る事を確認出来ません。

ソトフオリヅルランはランナーの色も原種色の緑色に近い事を考えると、原種に近い遺伝子を持っているのではないかと考えられます。

つまり、ソトフオリヅルランの種子から原種が出る、先祖返りすると言うことです。


   (原種の子株から成長したオリヅルラン)


(ランナーについた子株)






◉ランナーに釣り下がった状態で
すでに根が伸びている。

あまり伸びてないものは数日間水に浸けて、ある程度根を伸ばした状態にしてからポットに植え付けた方が生育しやすい。



育ってくると毎年ランナーを伸ばし子株をつける。

殖え過ぎる事を嫌う人もいるが子株を育てる事で株を更新し、必要以上に繁殖をしなければいいのです。

オリヅルランは室内の空気を浄化する優れた植物である事を重視して、育てていただきたいものです。

一時期のブームや流通業界の身勝手さで乱獲が進み、また、品種改良によって原種品は忘れ去られて行った。

そして流通から消えていった植物であるだろう。

植物の品種改良の世界では、いつの間にか原種とされる多くの植物が滅びてしまった。

すべは原種から始まっていると言うのに。

現代の植物界は護らなければならない原点を壊しているとしか思えません。











シェフレラホンコン(観葉植物) No,49

シェフレラホンコン


ウコギ(五加)科の観葉植物シェフレラホンコン
原産地=台湾、中国南部、熱帯アジアやオセアニア地方に分布。


◉シェフレラホンコンは、通常ホンコンカポック(和名)と、呼ばれています。

種類が150種ほどある常緑低木で、昔から日本では「カポック」の名で親しまている観葉植物です。


シェフレラの名前は、ドイツの植物学者の“ヨハン·ベーター·エルンスト·フォン·シェフラー”に因んで名付けられたとされる。



地植えにすると一年ほどで1m以上伸びるため、野生のものは10mを超えるほどの大きなものもある。


本来は直射日光で育てますが、半日陰でも育ち、繁殖も挿し木、とり木、根ぶせなどの方法や、株分けもできます。

寒さにも強く、冬の最低気温が5℃以上で越冬できます。





他の観葉植物類に比べて、低温でも十分に育てられます。

園芸店で売られているのは、苗から育てられた寄せ植え仕立てです。

沖縄方面では、庭木として育て、木化(もくか)した太い幹の鉢植え仕立てもあります。

細葉の在来種のほか、照葉のシェフレラ·アルボリコーラ(ホンコンカポック)、班入り葉種のシェフレラ·アルボリコーラ、バリエガータ(班入りホンコン)、シェフレラ、小型種のレナータなどが小鉢仕立てで楽しむことができます。


   「バリエガータ斑入ホンコン」


★冬は凍らない程度の室温を保ち、水は控え目にすることです。

◆春から夏にかけては、なるべく日の当たる場所に置き、水や肥料は多めにして、植え替えや枝の剪定や繁殖もこの時期にします。

茎が細い場合は、支柱などをして補強すると良いでしょう。

◉植え込み用土は、赤玉土と腐葉土か堆肥類を7対3ぐらいの割合で良く混ぜてから植え込みします。

4月から8月にかけて、月に1回程度粒状の化成肥料や液肥を与えます。

〇風通しの悪い室内に長く置くと、葉や茎にワタカイガラムシやアブラムシのつくことがあります。

★鉢の土の表面にオルトランの粒剤を大さじ1杯から2杯をまいて、この上から水をかけます。

根から吸い上げられた薬が、植物全体に行き渡り、害虫類を退治できます。






シュフレラホンコンは、花を咲かせるまでに20年以上かかると言われるほど、とても希少な花です。

花はとても小さく、咲くとすぐに落ちてしまうので、花を見ることができる期間はとても短い。

花が咲いている姿がタコ🐙を逆立ちにしたように見えることから、海外では「オクトパスツリー」とも呼ばれている。









ヘデラ(アイビー) No,48

ヘデラ(アイビー)


◉一般的にはアイビーと呼ばれている、ツル性で小葉の常緑性のツタのことをいいます。

寒さにも強く日陰でも育ちます。

青葉種のほか、白や黄色の斑入りの葉もあり、観葉植物としては広く知られてた品種です。




鉢物としてはヘゴ仕立てや、吊り鉢仕立てで利用されている。

小さな葉が垂れるヘデラ 、明るい室内でよく育つことから、ポット仕立てにして鉢花類のアレンジ用として使われたり、ミニ観葉として需要があり、主にヘデラへリックス種に人気があります。

◉鉢植えの土は、水はけが良く通気性の良い土であれば問題ありません。

本来は日当たりの良い場所や半日陰の室内を好みますが、少しづつにならせば日陰でも育ちます。

★植え替えは4月から9月中旬ぐらいまでの間に行いますが、できれば春のうちにしましょう。

というのが基本的ですが、多少の期間のずれは問題ないと思います。

育て方に問題があれば、正直適切な時期でも、育ちが悪くなるのも植物であると、言えると思います。



◆鉢が大鉢でも小さな鉢でも、夏は多めに、冬は控え目にします。

乾燥しやすい室内でヘゴ仕立てにする場合は、水やりだけでなく葉に霧吹きなどで湿気を与えてください。

◉肥料は春から秋にかけて、粒状化成肥料や発酵した玉状の油粕などを2ヶ月に1回ぐらい。

★病気はほとんどありませんが、ワタカイガラムシやアブラムシのつくことがあります。

戸外に置くとケムシ類による食害を受けることもあります。

鉢の土の表面にオルトランの粒剤を大さじ一杯~2杯まいて、この上から水をかけておくことで防除対策になります。



◉ヘデラ·へリックス類は、一般にコンパクトなポット仕立てにして、グリーンインテリアとしても人気があります。

また、フラワーアレンジメントや花鉢類の添え物としても人気があります。

★自分好みのアレンジで個性溢れるものを作ってみてはいかがでしょうか。












2018/11/18

ポインセチア No,47

ポインセチア

別名=ショウジョウボク

ポインセチアはトウダイグサ科ユーフォルビア(トウダイグサ)属の常緑低木。

原産地はメキシコで、19世紀前半、アメリカ初代の駐メキシコ大使ジョエル.ロバーツ.ポインセット氏が発見し、母国に紹介したことによります。

その後は、ヨーロッパに渡り、19世紀後半頃から魔除けの意味を持つ赤色のポインセチアを、クリスマスに飾るようになったと言われています。


ポインセチアをクリスマスの花として広めたのは米国のポールエッケ.ジュニアです。

1960年以降、彼はそれまで庭木として利用されていたポインセチアを室内で観賞出来るように、品種改良し鉢花として普及させました。


◉日本には明治19年に初めて輸入され、中国名のショウジョウボク(猩猩木)の名で呼ばれていましたが、一部の愛好家の間でのみ知られる存在でした。

クリスマスに使われる花として日本で人気が出たのは第二次世界大戦後、当時の進駐軍がその風習を持ち込んだ影響が大きいと言われており、クリスマス.フラワーの別名もあります。





◉冬に開花しますが、亜熱帯の植物で寒さに強くありません。

日本では、宮崎県日南海岸の堀切峠に植えられた群落が有名ですが、一部の暖地を除いて主に鉢花として楽しまれています。

原産地では樹高五メートルほどに生長する花木で、生垣、庭木、公園樹などとして幅広く植えられています。

★沖縄や温室では地植えが可能で、樹高四メートルほどに茂る常緑低木として育ちます。

しかし、本土では、15℃以下に下がる頃より成長が止まり、10℃前後以下になると赤く色づいた花苞を残して落葉します。

長く緑色の葉を残すには、温度が保てる室内の、しかも陽が差し込む窓辺に置く必要があります。

〇落葉した株は光を当てる必要はなく、5℃以上を保てる場所に移動し、乾き過ぎない程度に水やりを続けて春まで保ちます。

①生育期の管理
最低気温が15℃を上回る4月下旬を過ぎると新しい枝がのびはじめます。

その前に植え替えをして、同時に花苞を含めて3分の1~2分の1程度に切り戻しをします。

春から秋までは次々に枝葉を伸ばして株が大きく育ちます。

しっかり日に当てることと水や肥料を切らさないことが大切で、できれば戸外で育て、室内に置くときはできるだけ明るい窓辺を選びます。

★生育期は、肥料を切らさないように継続して施しましょう。

植え替え時には粗めの培養土を使用するか元肥を施し芽が動き始めてから、追肥を施します。

追肥は置き肥と液肥を併用するのが理想です。

②夏越し
亜熱帯の植物ですが、30℃を越える暑さを苦手としています。

真夏は50%の遮光を施すか、午後の日を避ける、明るい半日陰に置き場を変えるなどの対策をしましょう。

③花芽分花
一日12時間以上の夜を4日以上経験することで花芽分花(かがぶんか)が始まります。

自然な状態では9月下旬のお彼岸以降に花芽分花が始まり、2ヶ月を過ぎた11月下旬に花苞(包葉)が色づき始めます。

室内で育てる場合は、照明に当てるといつになっても花苞(包葉)が色づかないので、夕方より段ボール箱をかぶせるなどして、12時間以上暗くする必要があります。

★包葉(ほうよう)=葉が変化したもの。

★短日処理(たんじつしょり)
9月から10月頃には、夕方6時頃から翌朝8時頃まで、箱などで覆います。

すると、11月頃に葉が色づいてきます。

この作業を短日処理と言います。


④剪定、整枝
剪定、整枝は6月から8月上旬くらいまでに行います。

枝葉が込みすぎた時は、細く弱い枝を選んで取り除きます。

また、スタンダードや盆栽風にしたてるなら、まめにはさみを入れて樹形を整えます。

⑤鉢植え、コンテナ植えの注意
庭植えは、東京周辺なら1月中旬までの限定的な利用になりますが、移動可能なコンテナに植えれば、軒下などに置いて霜を避けることで、もう少し長い期間観賞できます。

翌年も楽しむなら、いずれの場合も春先に鉢上げして育てた方がよいでしょう。

◆参考ブログ
ポインセチアの下葉が落葉する。
No.34








2018/11/17

シンビジウム(ジューム) NO.46

シンビジウム ラン科

原産地=熱帯アジア中心

植物の特性

常緑多年生のランで多くが地生、中には着生する種もある。
株のサイズは様々ですが、基本的に卵形のバルブに革質や肉厚の葉を扇状に数枚つけます。

バルブの根元から出る花茎は、地性種の場合は直立し、着生種は斜上または下垂して、1花茎に1から数十輪の花をつけます。

肉厚の花は花持ちがよく、花色にも富んでいて特に色の違う✣リップが目立ちます。

✣リップとは

ラン科植物では、花は左右相称となって下側にある花弁が他の面より大きく、幅広く、花を下から受けるように広がる形になる。

この花弁のことを唇弁(しんべん)=リップと言う。
これを持つ植物は虫媒花で受粉するために、昆虫を誘引するのに役立っている。


耐寒性に優れ、育てやすい種として知られますが、水分と栄養を好むので、生育期は十分な水やりと施肥が必要です。

✣土
多くは地生種の性質を受け継いでいて水気を好みます。
しかし、株が大きいので植え込む鉢も大きくなり、水分を多く含み過ぎるため、排水性の良いバークを主として用土を用います。


✣肥料

生長期の春から夏までは、油かすをベースに固形の有機質肥料を月に1回与え、三要素が等量のあ液体肥料を通常より薄めにして週1回施します。

真夏は肥料を与えませんが、秋口頃からリン酸分の多い液体肥料を通常より薄めにして週1回施します。

✣鉢

植え込みがバーク主体なので、プラスチック製や陶磁器製で深めの鉢を選びます。

小さな苗を3号程度の鉢に水ゴケで植える場合は、素焼き鉢を利用しても構いません。

✫土のブレンド

①バーク単用
②軽石3、バーク7