バラ科に属する植物
◉植物の進化の程度で見ると、バラ科は双子葉植物(最初に発芽する子葉が2枚の種子植物)の中では、中間的な位置を占めます。
※双子植物で最も原始的な科は、モクレン科で、最も進化した科はキク科です。
★バラ科
①イチゴ ②リンゴ ③モモ ④ナシ ⑤ウメ ⑥キイチゴ ⑦ラズベリーなどの果実を食用とする植物がたくさんあります。
◆花を楽しむもの
①ボケ ②ヤマブキ ③サクラ ④ウメ ⑤モモ ⑥ユキヤナギ ⑦コデマリ
バラ科が他の科と大きく異なるのは、花床=かしょう(花托=かたく=とも言う。
花柄=かへい=の末端にある、花弁やガクなどの付着する部分)が肥大し筒状または杯状になりその上部の縁(ふち)に花弁とガクとが同心円状に付着していることである。
この花床の肥大のしかたは、バラ科の中でも植物の種類により異なります。
※萼=ガク=花びらを支えるひらたいもの、多くは緑色
✻雌しべ:柱頭、子房の各部分からなります。
✻雄しべ:やく(葯)花糸からなります。
◉バラはバラ亜科に属する
バラ科は主に①シモツケ亜科 ②バラ亜科 ③サクラ亜科 ④ナシ亜科からなります。
バラ亜科には、オランダイチゴ属(いわゆるイチゴの事)ヤマブキ属、キイチゴ属、ワレモコウなどがありバラ科の中では、最も大きな亜科で、約75属=1200種が含められています。
※バラ亜科の特徴
雌しべが2本またはそれ以上あり、それぞれの中には一個ずつ胚珠=はいしゅ(将来、種子になる器官)があることです。
また、多くのもので、ガク片が脱落しないことがあげられます。
◉バラ属に含まれる4亜属
バラ属はアルフレッド.レーダーの論文(1940年)の分類をもとに
①フルテミア亜属 (葉が単葉となる)
バラ科は主に①シモツケ亜科 ②バラ亜科 ③サクラ亜科 ④ナシ亜科からなります。
バラ亜科には、オランダイチゴ属(いわゆるイチゴの事)ヤマブキ属、キイチゴ属、ワレモコウなどがありバラ科の中では、最も大きな亜科で、約75属=1200種が含められています。
※バラ亜科の特徴
雌しべが2本またはそれ以上あり、それぞれの中には一個ずつ胚珠=はいしゅ(将来、種子になる器官)があることです。
また、多くのもので、ガク片が脱落しないことがあげられます。
◉バラ属に含まれる4亜属
バラ属はアルフレッド.レーダーの論文(1940年)の分類をもとに
①フルテミア亜属 (葉が単葉となる)
②ロサ(バラ)亜属 (さらに10節に分けられています)
③プラティロードン(サンショウバラ)亜属 (ガク筒がカップ状になる)
④ヘスペロードス亜属 (ガク筒がカップ状になる)
※属内の分け方
①小葉(しょうよう)の数
※属内の分け方
①小葉(しょうよう)の数
②ガク筒の形
③托葉(たくよう)の葉柄(ようへい)のつき方
④花柱=かちゅう=(雌しべの一部)のガク筒からの突出度などの特徴の違いによります。
◆バラ属の4亜属に含まれる野生種の分布図
◆バラ属の4亜属に含まれる野生種の分布図
✫バラ属の4亜属に含まれる野生種の分布図
バラ属は、葉が単葉か複葉(葉身が2枚以上の小葉に分かれる)かで大きく分けられる。
園芸的に改良された品種がすべて複葉なのは、バラの品種改良に用いられてきた、野生種がすべて複葉型の種であったからです。
バラの葉(複葉、5枚葉)
✻バラの葉は複葉単位で数えるので、小葉が5枚ついていても、葉としては1枚になります。本種が品種改良に用いられたのは最近のことで、その後代はロサ·ペルシカの形質を引き継いでいます。
引き継がれている形質は、花の芯のところにブロッチ(目)が入ることで、単葉の形質は交雑後代には引き継がれていません。
◆ロサ·ペルシカについての参考ブログ
バラの原種のお話(1) No.82
◉ガク筒がカップ状になるプラティロードン亜属、ヘスペロードス亜属
複葉型の野生種はガク筒がつぼ状となるか、カップ状になるかで分けられます。
※ほとんどの野生種でガク筒は、つぼ状になりますが、プラティロードン亜属とヘスペロードス亜属はガク筒がカップ状となります。
※プラティロードン亜属に属する野生種には3種あり、この亜属の種はバラ属中で唯一、樹木(高木)状になることが特徴です。
(茎が大きくなり主幹を形成する)
代表的な種はサンショウバラ(ロサ·ヒルツラ)
※ヘスペロードス亜属もたいへん特殊な種類で、北アメリカの乾燥地にのみ自生する。
この種は、ロサ·ステラータとロサ·ミニュティフォリアの2種からなります。
◉托葉が葉柄に沿ってつくロサ亜属
◉托葉が葉柄に沿ってつくロサ亜属
バラ属のほとんどの野生種が含まれるロサ亜属は、托葉が葉柄に沿ってつくか、離れてつくかで大きく分けられます。
※ロサ亜属で、托葉が葉柄に沿ってつく野生種は7節があります。
この7節は雌しべの柱頭を支えている花柱が、ガク筒から飛び出るか(抽出)、出ないかで分けられます。
花柱が、ガク筒から抽出する野生種には、シンスタイル(ノイバラ)節、インディカ節があります。
※シンスタイル節には(ノイバラ)ロサ·ムルティフロラ
花柱が、ガク筒から抽出する野生種には、シンスタイル(ノイバラ)節、インディカ節があります。
※シンスタイル節には(ノイバラ)ロサ·ムルティフロラ
※テリハノイバラ(ロサ·ルキアエ)ロサ·モスカータなどが含まれ、インディカ節にはロサ·キネンシスとロサ·ギガンティアが含まれます。
◆残りの5節は、花柱がガク筒の開口部をふさぎ、抽出しない野生種からなります。
①ピンピネリフォリア節
◆残りの5節は、花柱がガク筒の開口部をふさぎ、抽出しない野生種からなります。
①ピンピネリフォリア節
②ガリカ節
③カニナ節
④カロリーナ節
⑤ロサ節
花のつき方、小葉数、刺(トゲ)の形などの違いにより分けられています。
◉托葉が葉柄に離れてつくロサ亜属
花のつき方、小葉数、刺(トゲ)の形などの違いにより分けられています。
◉托葉が葉柄に離れてつくロサ亜属
托葉が葉柄から離れてつく野生種には、モッコウバラ、ナニワイバラ、カカヤンバラの3節があります。
※モッコウバラは他の野生種にない特徴的な花序(かじょ)となる。
科を判定する1つの大きな「形態的特徴」にもなります。
※ローズガーデン No.57
※バラの原種のお話 No.82~No.89
※グラハム·トーマスと言う薔薇 No.91
※鉢植えのバラの花が咲かない No.213
※バラの花に秘められたもの No.223