さし木の管理
◉水やり
さし床はやや多めに灌水し、さし穂の切り口と床土の密着を促します。
ただし、水やりが多すぎるとさし穂を腐らせたり、土中の酸素不足の原因となるので注意が必要です。
基本的には、さし穂とさし床が乾かないように水やりを続けます。
◆風雨よけ
ビニールハウスの場合
通気が悪いと湿度が上がりやすいので一部を開けて通気を保つなどの工夫が必要です。
夏期はビニール内の温度が40℃以上に高まるため腐るなどの危険がある。
常緑樹の春ざしと秋ざしに主として適用し、8月の土用ざしは行わない方が安全です。
6月~7月の梅雨ざしでは、ビニールの上からヨシズやカンレイシャを2枚くらい重ねて遮光することで、高温になるのを防ぐことが大切です。
◉直射日光を避けるに日除けをする。
活着率を高めるためには、さし床が乾燥しないように灌水することはもちろん、噴霧器や霧吹きを用いて、1日に数回葉水をかけてやるのが効果的です。
グリンナーなどの蒸散抑制剤をさし穂に散布しておくのも効果的です。
◉さし木の施肥
さし木後は入念に、生長の様子を観察し、適宜肥料を与えます。適宜(てきぎ=その時々の状況に応じて行う)
さし木して新芽が出たら(およそ1ヶ月程度)ハイポネクス2000倍などの薄い液体肥料を施します。
芽がしっかりしてきたらエキヒの希釈を1000倍に高めて、根づくまでの間月に2回~3回与えるようにする。
樹種により生長度合いに差がありますが、枝同士がぶつかり合うようになったら、別の容器か、通常の鉢に植え替えます。
用土はさし床と同様で構いませんが、これを機に施肥は化成肥料や油粕などに切り替えます。
その後は冬期を除いて1ヶ月おきに1000倍に希釈した液体肥料、油粕6:骨粉2:魚粉2の混合肥料などを、さし木をしたがって年の秋から翌年の春の植え替え時期まで与え続けます。
◉ポイント
小さなさし穂はとても敏感です。
湿気が多すぎると、さし穂が炭疽(たんそ)病に冒され黒くなることがあります。
そんな場合はさし床を乾燥させるとともに、病変ができたさし穂を取り除き、さし床の用土をベンレートなどの殺菌剤で消毒します。
逆に乾燥し過ぎたり、温度が高すぎるとさし穂の葉が落ち、新しい芽が垂れ下がるという情状酌量が現れます。
さし穂に根が生えている場合は、根元にたっぷり水を与え、温度を20℃~25℃に調節するとうまく育てられます。
根がよく生えていない場合は、さし木をやり直した方がよいでしょう。
◉発根の状態
さし木をして発根するまでの日数は、樹種や同じ種類でもさし木をする時期、さし木後の管理のしかたなどによっても違いがあります。
レンギョウ、タニウツギ、サンゴジュなど早いもので15~20日
カイズカイブキ、スギ、イチイ、キンモクセイ、ツバキなど遅いもので40~60日くらい、条件が悪いと翌春まで発根しないこともある。
針葉樹では葉が緑色を呈して精気があっても、発根しているとは限らず、ひどい場合には新芽が伸びてきても発根していないことがある。
常緑広葉樹や落葉広葉樹では、新芽が伸びてきたものはすでに発根していると判断してほぼ間違いないでしょう。
古葉が葉柄(ようへい)からポロリと落ちてしまうものは、発根の見込みがあると判断されます。
葉がさし穂についた状態で枯れ、葉柄と茎がしっかりと付着して、手で触れても落ちないものは、発根の見込みがないと判断されます。
◆日覆い等の除去
常緑樹のさし木においてはもちろん、落葉樹でも緑枝ざしをする場合には、さし床に直射日光が当たらないように日覆いを行います。
この日覆いは、さし穂の蒸散作用を抑制するために設けられるものですから、発根してからは日光が当たるよう取り除いて光合成を促進させ、苗の生長を促してやらなければいけません。
多くの針葉樹など、発根するまでの日数が長いものや陰樹では、取り除く時期が遅れてもあまり影響はありません。
陽樹では、活着を確認したら早めに取り除く。
日覆いを取り除く際は、昼間はそのままにし午前中と午後だけとり除くなど、あるいは葉水をたびたび散布するなどしながら徐々に外気に慣らすことが大切です。
◉ビニール等の除去 取り除く時期
春ざしでは、3~4ヶ月後
梅雨ざしでは、さし木して3ヶ月後
秋ざしでは、翌春とするのを標準にします。
※ビニールを取り除く際は、ビニールに穴をあけるなどして徐々に外気に慣らすようにします。
◆移植
さし木をして発根するまでの日数が短く、活着後の生長が特によいものはその年の秋9月~10月頃に苗と苗の間隔をあけて移植法します。
普通は、翌春3月に移植しますが、秋ざしを行った場合、あるいは針葉樹など発根するまでの日数が長いものでは翌秋9月~10月、または翌々年の春3月頃に移植を行う方が安全です。
苗木を養成する場合には、以後1年おきに移植を繰り返し、苗と苗の間隔をあけると同時に細根の発生を促すようにします。
そんな場合はさし床を乾燥させるとともに、病変ができたさし穂を取り除き、さし床の用土をベンレートなどの殺菌剤で消毒します。
逆に乾燥し過ぎたり、温度が高すぎるとさし穂の葉が落ち、新しい芽が垂れ下がるという情状酌量が現れます。
さし穂に根が生えている場合は、根元にたっぷり水を与え、温度を20℃~25℃に調節するとうまく育てられます。
根がよく生えていない場合は、さし木をやり直した方がよいでしょう。
◉発根の状態
さし木をして発根するまでの日数は、樹種や同じ種類でもさし木をする時期、さし木後の管理のしかたなどによっても違いがあります。
レンギョウ、タニウツギ、サンゴジュなど早いもので15~20日
カイズカイブキ、スギ、イチイ、キンモクセイ、ツバキなど遅いもので40~60日くらい、条件が悪いと翌春まで発根しないこともある。
針葉樹では葉が緑色を呈して精気があっても、発根しているとは限らず、ひどい場合には新芽が伸びてきても発根していないことがある。
常緑広葉樹や落葉広葉樹では、新芽が伸びてきたものはすでに発根していると判断してほぼ間違いないでしょう。
古葉が葉柄(ようへい)からポロリと落ちてしまうものは、発根の見込みがあると判断されます。
葉がさし穂についた状態で枯れ、葉柄と茎がしっかりと付着して、手で触れても落ちないものは、発根の見込みがないと判断されます。
◆日覆い等の除去
常緑樹のさし木においてはもちろん、落葉樹でも緑枝ざしをする場合には、さし床に直射日光が当たらないように日覆いを行います。
この日覆いは、さし穂の蒸散作用を抑制するために設けられるものですから、発根してからは日光が当たるよう取り除いて光合成を促進させ、苗の生長を促してやらなければいけません。
多くの針葉樹など、発根するまでの日数が長いものや陰樹では、取り除く時期が遅れてもあまり影響はありません。
陽樹では、活着を確認したら早めに取り除く。
日覆いを取り除く際は、昼間はそのままにし午前中と午後だけとり除くなど、あるいは葉水をたびたび散布するなどしながら徐々に外気に慣らすことが大切です。
◉ビニール等の除去 取り除く時期
春ざしでは、3~4ヶ月後
梅雨ざしでは、さし木して3ヶ月後
秋ざしでは、翌春とするのを標準にします。
※ビニールを取り除く際は、ビニールに穴をあけるなどして徐々に外気に慣らすようにします。
◆移植
さし木をして発根するまでの日数が短く、活着後の生長が特によいものはその年の秋9月~10月頃に苗と苗の間隔をあけて移植法します。
普通は、翌春3月に移植しますが、秋ざしを行った場合、あるいは針葉樹など発根するまでの日数が長いものでは翌秋9月~10月、または翌々年の春3月頃に移植を行う方が安全です。
苗木を養成する場合には、以後1年おきに移植を繰り返し、苗と苗の間隔をあけると同時に細根の発生を促すようにします。
◉参考ブログ
※挿し木 (春さし) No.188
※樹種別さし木の適期、植え替え時期 No.190
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