緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2021/01/23

学名と和名のはなし No,351

 学名と和名

植物は数多くの種類があり、名前を持っています。

雑草や雑木と言ったような呼び方もありますが、これは人間にとっての用途から見て、まとめて呼ばれるものです。


植物に限らず生物の名前は、ある特定の種に対して、世界共通である事が大切です。

国ごとに或いは、地方ごとなどで名前が異なっていては、混乱を招いてしまいます。

そこで世界に共通する名前として、一定の規則に基づいて付けられた名前があります。

これが「学名」と呼ばれるものです。

ラテン語、或いはラテン語化した表現を用いるため、ラテン名と呼ばれカタカナで表記されます。

図鑑などで、植物名を表す場合、この2つが表記されています。


✿学名

学名が付く基本的な単位の「種」は植物分類に基づいています。

その分類によって、種が属する属名と、含まれている属の中で種を示す種小名との2つにより表します。

これに命名者名を示して表記します。

例えば和名がクロマツの場合

学名pinus   thn berugii      parl
             ↑                ↑                  ↑
         属名         種小名         命名者

このような命名法は、属名と種小名の2つを一組として表されることから、「ニ命法」と呼ばれます。

学名は、植物の特徴を表現しているものもあり、意味を調べてみるのも楽しい事でしょう。

尚、種小名のあとにvarとかform
または、fと続く事があります。

これはそれぞれ、変種と品種を意味しています。

学名をつける規則は「国際植物命名規約」によります。

この規約が作られたのは1867年の事で、その後改訂が重ねられ現在に至っています。


✿和名

日本国内で共通して使われる名前が和名です。

和名は学名の構成と異なり、普通名詞で呼ばれます。

和名の付け方には特別な規則があるわけではないので、図鑑や植物関係の本によっては、名前が重複したり、地方名などで表記される事もあります。

植物図鑑などで、共通して使われる和名は「標準和名」と呼ばれます。

その他、和名以外の名前は俗名と呼ばれ、地方ごとに使われている地方名などはこれに当てはまります。

和名表記の例としてクロマツの場合、和名    クロマツ (漢字では黒松)カタカナで表します。



2021/01/22

阿弥陀杉( アミダスギ)No,350

 阿弥陀杉

阿弥陀杉は推定樹齢1300年と言われているスギです。

かつては地上5㍍程から10数本の
幹に分かれていて、樹高は約40㍍
枝幅は約30㍍と雄大な樹形でした。

名前がついた由来は卵球形の樹形によるとされ、その様子が阿弥陀仏の光背に似ているとされる事からです。

平成11年の秋に発生した台風18号
によって、全体の約3分の2が倒れる大きな被害を受けました。

その後倒れた枝部分は、町図書館のあみだ杉の館にオブジェとして
飾られています。



       (台風被害を受ける以前の樹形)

杉は林業で植林され、細い円錐形の樹形をしていますが、この様な樹形は、林業として材として、真っ直ぐなものが求められることから植栽間隔を狭くした結果、生まれたものです。

自然の中にあるスギは、植林地に
あるような樹形は少なく、枝を横に広げて卵球形或いは、半球形の
樹形を形作っています。


        (台風被害を受けた阿弥陀杉)


スギは樹木の中では長寿の部類に
属しますが、推定でも千年を超える様な大木は稀少です。

長い年月の中で風雪や落雷などの
自然の厳しさに耐え、また材として有用なことから伐採される事も
多くあります。

この阿弥陀杉もかつては明治時代に売却され、伐採される予定があった経歴があり、当時それを知った村人が買い戻し、伐採を免れて
現在に至っています。



阿弥陀杉 (自然樹)
国指定天然記念物

所在地=熊本県小国(おぐに)町大字黒渕99









2021/01/21

フクジュソウ No,349

 フクジュソウ 福寿草

別名=アドニス、ガンジツソウ
キンポウゲ科 宿根草

属名はアドニス(Adonis)ギリシャ神話のアドニスにちなみ、ヨーロッパに自生する赤い花の種の花色を、アドニスの血の色に例えたと言われ、ギリシャ神話を代表する美少年の一人で、アドニスの流した血からアネモネの花が咲いたと言う。

アネモネの花になったアドニスと言われている。

アドニスはアドーニスの省略名とされる。

日本の中部以北の山地、シベリアから中国東北部、サハリン、朝鮮半島と広く分布し、北半球の暖地から温帯に30種程があり、日本には多年草4種類が自生し、花の付き方花弁とがく片の長さや染色体数などで分けられています。

今ではたくさんの園芸品種があり
花色も豊富です。

落葉広葉樹林の林縁、山野に自生する宿根草で、寒さに強く雪解けとともに花を開き、早春の花として親しまれている。

元旦草、賀正草、福神草など呼び
名も多く、その名は300年以上前
から記録があり、古くから栽培されていたことが分かります。

各地に群生地があり保護されています。

自生地である広島県庄原市東城町
では、ミチノクフクジュソウが見られます。

小高い林縁一面に広がっていて、開花期(3月上旬~下旬)には一般公開されています。

ほぼ同時期に開花するのが、島根県川本町の「イズモコバイモ、ユリ科」です。


(イズモコバイモ)

現地の情報を確認してから、一緒に訪れてみるのも良いかもです。

福島県喜多方市はフクジュソウの
自生地で、高郷町と山都町沼ノ平の2箇所が公開されています。

特に沼ノ平(ぬまのたいら)は100
万株と言われる、日本最大級の自生地です。

開花期間は概ね3月下旬から4月中旬頃です。

✿生育環境
生育環境は乾燥せず、湿り過ぎず
夏には葉が茂り日陰となって、風通しが良いことが条件です。

冬から春の日の当たる間に芽を出し花を咲かせます。

次々と花と葉をいっぱいに茂らせ
株が、茂って日陰となる頃から葉は枯れて休眠に入ります。

この間に新芽に花芽ができ、冬の
低温で花芽が生長し、一霜ごとに
太り12月頃には、つぼみは開花の
準備ができています。

低温で育ったつぼみは、1月〜3月
頃、温度が上がり始めると開花します。

正月に咲かせるには促成栽培にしますが、特に、早咲きで促成栽培に向いているのは黄色、八重咲き、丸弁、繁殖力旺盛に「福寿海」という品種が好まれています。

2〜3芽植えの可愛い小鉢や平鉢に寄植えされたものは、かなり根が切られていて、芽が大きければ
一応花は咲きますが、力がなく2〜3輪しか咲かないこともあります。

当然、来年は株が弱って花は望めません。

本来の花と草姿を楽しむには、庭植えか大鉢で栽培するのが良いでしょう。

◉促成栽培(そくせいさいばい)とは

露地での栽培(露地栽培)よりも

成長、収穫、出荷を早くする栽培法で、温度や光線などを調整する事で発育を促進し普通栽培よりも早く生長される人工的な栽培法、生長を早める事で商品価値を高めることに繋がる。

ビニールハウス等での栽培が知られる。


✿種類と品種

191年前の江戸時代後期に4種類が
記録され、35年後には168種
(同種異名を含む)もの記録があります。

多種との交雑なしに多くの品種が
作られたのは、自生地や野生種の
個体数が多く、突然変異の発見に
よるものが多いといえ、驚異的な
ことです。

明治時代には115種が存在していま
したが、大正時代以降多くの品種が失われ、大半が絶滅しました。


                      (フクジュソウ)

        ふ切れ弁の紅花品種(紅撫子)


     広く普及する人気品種(三段咲き)


     株に力がつくと八重咲きになる
采咲き品種(金采)


✿植え付け

10月〜12月、花芽が十分に肥大した頃に行います。

株は芽が太めで、根が切られていない本数の多いものを選び、小割りや葉の細いものは避けます。

鉢は根の量が多いので深めで大きめの鉢を選びます。

赤玉土6、腐葉土4または(軽石砂2)などの用土に植え付けます。

植え付けは根を切らずに曲げて植え込みます。

根の内側に空洞ができないように
株を逆さにして、根の間に土を入れます。

長い根の先端は内側に丸く曲げ、土がこぼれないようにビニールなどで押さえながら鉢の中に入れます。


株を浮かせないようにビニールを
引き抜いた後は、回りに用土を入れます。

根が固く浮き上がるようならば、
鉢底から針金で株を固定します。


普通は芽の上1cm程度の覆土を
しますが、正月に咲かせる促成の
場合は、芽の基部に土入れ、芽を出して植えて十分に水分を与え、落ち着いたら、土の上にコケや枯れ松葉を敷くと観賞的にも良いでしょう。

✭置き場所

植えた後は日当りの良い屋外で
低温下に置き、根付くのを待って
促成します。

芽出し期から開花中は日向に、花後は直射日光や長雨を避けて、木陰や半日陰に置きます。

休眠期は過湿と直射日光を避けて、棚下など日陰の涼しい場所に置きます。

促成の条件は温度、湿度、日当り
の3つです。

⑴温度
5〜10℃程度で、温度が上昇し始めると育ち始めます。

⑵湿度
花芽を包んでいる鞘片(しょうへ
ん、サヤのこと)が乾くとつぼみがくっついて(癒着)開かずに
花が咲けなくなるので、春同様の
湿り気が必要です。

⑶日当たり
日が当たらないとつぼみが開きません。

当たっている時だけ花は開き日が陰ると花も閉じます。

開花中はこれをくり返しながら咲きます。

✭促成開花の注意として、力のない芽や乾いて開かない芽はつぼみを切らないようにします。

鞘片の先をハサミ✄で切ってやると開きやすくなります。

❆🚰水やりの目安

✺1月〜3月下旬は、鉢土の表面が乾いたら十分に与えます。

✺3月下旬〜6月中旬は、一日1回
葉は晩春に枯れてなくなっても、
根は生きているので、水を切らさないように夏を越します。

✺6月中旬〜10月は、一日〜2日に1回、乾かないように

✺11月〜12月は、2日〜3日に1回

芽出し期と開花中は多めに、その後は表土の乾きを目安に与えます。

休眠期の過湿は禁物です。

✿肥料 3月〜5月

花の盛りを過ぎた頃に与えます。

花後から休眠期までは、2000倍液
程度の 液肥を水やり代わりに与えます。

フクジュソウは芽出しから開花、休眠までの期間が短く、この間に薄い液肥を再三与えて肥培します。


3年から5年に1回は植え替えるようにし、株分けして更新します。

また、花後に庭に下ろして、一年間肥培して2年目に鉢上げするのも良いでしょう。

5月頃に株分けして殖やします。







2021/01/20

オオイタビ No,348

 オオイタビ     クワ科

イチジク属

本州千葉県以西、四国、九州、沖縄、中国南部、台湾、東南アジアの暖地や海岸などに多く自生する。

日本で栽培できるのは、概ね関東
地方以南です。

常緑ツル性植物で枝(根)から気根を出し、他の木の幹や岩に張り付くように這って生長します。

本年枝は褐色で短い伏毛が密生し
枝や葉を折ると白い乳液が出る。

雌雄異株で花は花嚢(かのう)と
呼ばれ、直径1cm位の球形または
卵形で緑色、一見花には見えない。

花期は5月〜7月頃で、果実は花嚢が長さ4〜5cm程に肥大し、秋から冬頃に熟して割れる。

果実は甘くて美味しい。

子どもの頃、おやつ代わりに食べた物です。

お店もない過疎地、おやつは自然の中にあった様なものだった。


                       (オオイタビ)

❆主な類似種

イタビカズラは本州福島、新潟以南

四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国南部、台湾に分布する。

花期は6月〜7月で花嚢が1〜2個ずつつく。

花嚢は長さ5〜7㍉の卵形で、表面には灰白色の毛が密生する。

イタビカズラは花嚢をつけた株が
意外と少ない。

この仲間の花は最初から果実のような形をしている。

葉の先端が鋭く尖り、細長く葉の
表面は光沢がある。


                            (イタビカズラ)

✪主なイチジク属

アコウ、ガジュマル、イヌビワ

イチジク、オオバイヌビワ

✭石垣などの植栽

気根を出し、張り付いて伸びる
性質を利用して、石垣やコンクリートの壁などの装飾に利用します。

小枝が多数出るので、量感を出したい場所に適しています。

平面的な利用も可能ですが、花や
葉の鮮やかさにかけるため、余り
利用される事はありません。

石垣や壁などに用いる場合は、くまなく枝配りしている事が大切です。

地際の部分をち密にするには、ツルを水平方向に誘引することが大切です。

✪殖やし方
実生や挿し木で殖やします。


◉生育環境

自生地では半日陰より明るい林縁部に多く見られます。

湿り気がある場所に適していますが乾燥地でも比較的よく育ちます。

土壌は砂質土でも粘土質でも生育します。


✿イチジク属の受粉の仕方

イチジク属はアコウ亜属とイチジク亜属に分かれます。

アコウ亜属(アコウ、ガジュマル)は、雌雄同株で雄花、雌花、虫えい花の3つが同じ花嚢に入っています。

イチジク亜属(イチジク、イヌビワオオイタビなど)は雌雄異株で
雄花嚢には雄花と虫えい花、雌花嚢には雌花が入っています。

イチジクコバチ科の蜂は花嚢に入り込んで、虫えい花に産卵する。

羽化したコバチは花嚢内で交尾し
雄は花嚢の中で一生を終える。

雌は雌花の花粉をつけて外に出ていく。

別の若い花嚢に入り込んだ雌はそこで雌花を受粉させ、虫えい花が
あればその子房に産卵する。


✪虫えい花

イチジク属の各植物には、特定のイチジクコバチ類が花粉を媒介し花嚢の中で虫こぶ(ゴール)を虫えい花に作って、共生関係を維持している。

植物は花粉を媒介してもらい、イチジクコバチ類は住み場所と食物を提供してもらっており、互いに
相手の存在なしに生存していない。


これは生物の共生関係として良い例だと思われます。

しかし、この現象は一般的には余り知られていないのが現実です。

尚も進化を続けているに違いない。







2021/01/19

寄生植物 No,347

 寄生植物

✿寄生とは?
寄生とはある生物が他の生物或いは生物の死体(死骸)や分解物などから栄養を取って生活すること
をいいます。

寄生植物はこうした生活をする植物のことですが、よく知られた種類にはケヤキやエノキなどの広葉樹類に寄生するヤドリギ類。

ススキやミョウガなどに寄生する
ナンバンギセル、カワラヨモギなどに寄生するハマウツボなどが知られています。

寄生に対し、寄生を受けている生物は宿主(しゅくしゅ)といいます。

寄生されている側が植物の場合、
宿主植物と呼ばれます。

宿主植物は多かれ少なかれ、寄生
植物からの影響を受けます。

そして、寄生されるものが病原菌
の場合、発病を招く事があります。

✭寄生植物の形態

寄生植物には葉緑素を持つものや
持たないもの、また、病気の原因とウイルスや細菌などがあり、その生活形態は様々です。

栄養の取り方として見ると2つに分けられます。

1’半寄生植物

自ら光合成を行う事ができるクロロフィルを持ち、宿主の植物からは有機物や無機物な栄養を吸収しています。

ヤドリギ類は葉緑素を持っているので、半寄生植物です。


                   (ヤドリギ)

2’全寄生植物

生育に必要な栄養分のすべてを宿主植物から吸収する植物です。

病原菌類やナンバンギセル、ハマウツボなどはこの植物に属します。


                   (ナンバンギセル)

                      (ハマウツボ)

✿寄生植物に対する管理

ヤドリギ類のように自ら生産活動
を行うような、寄生植物の場合、
数が少なくて、寄生されている植物の樹勢が旺盛であれば問題はありません。

病原菌として寄生して病気になった場合、薬剤を散布したり、樹勢
維持の為の施肥などが大切です。

伝染性の病気で枯死を招くような
時は、伐採して焼却処分にしたり
土壌の消毒などの処置が必要になることもあります。

ビャクシン類とナシやボケ、カイドウなどの一部のバラ科の植物に
発生する赤星病やマツ類とコナラの間のコブ病などのように、菌を
互いに媒介し合う関係にある植物もあります。

この様な関係は「中間寄生」または「中間宿主」と呼ばれるが、こうした関係にある植物は、同じ場所に植えないようにすることや、近隣の様子にも気を配るなどの配慮が大切になります。






2021/01/18

コーヒーの木 No,346

 コーヒーの木  アカネ科

英語名=コーヒートゥリー
原産地=アフリカ大陸、エチオピア

コーヒーの発祥、起源

コーヒーの発祥には2つの伝説が有名で、いるずれも13世紀頃と言われ、エチオピアとイエメンとされる。

✿エチオピアの山羊飼いの少年「カルディ」は、いつものように山羊たちを連れて山を散歩していると、山羊たちが赤い実を食べ始めました。

すると、赤い実を食べた山羊たちは興奮状態に陥り、楽しそうに飛び跳ねました。

それを見て驚いたカルディは、自分でも赤い実を食べてみました。

すると全身に力がみなぎり楽しい気分になりました。

カルディはそのことを僧侶に話したことから、コーヒーはイスラム僧侶の眠気覚ましの薬として広まり、酒が禁止されているイスラム教徒たちの嗜好品として、コーヒーハウスで飲まれるようになったという。

✿イエメンでは、イスラムの僧侶オマーンがその地域の王様(有力者)の娘に恋心を持ったことで、王様に町から追放されました。

その後山中で空腹に耐えられなくなったオマーンは、きれいな小鳥たちが赤い実を、素晴らしい鳴き声でつついているのを見て、自分も食べてみたり、フープにしたりして飲んでみました。

すると力がみなぎり、とても元気になったので追放された町に実を持ち帰り、病人に与え病気を治して王様に赦されたという。

エチオピアもイエメンも共に発祥の地を譲りませんが、最近ではエチオピアで発見されたと言うのが通説とされる。

しかし、2つの有名な伝説より400年も前の文献が発見されたことで状況は変わることとなる。

文字によるコーヒーの記録は、西暦900年頃でアラビア人の医師、「ラーゼス」によるものが最初と言われています。

ラーゼスはコーヒーの薬理効果を認めていて、実際に野生のコーヒーの種子(バン)の黄褐色の煮出し汁(カム)を「バンカム」と名付け、患者に飲ませていたそうです。

すでに2つの伝説より早くコーヒーは発見されていたのです。

17世紀後半になると「カフェ」はヨーロッパで男性が集まる社交場と発展しますが、その後一般市民の中にも身近なものとして浸透していきました。


日本で最初にカフェができたのは、1911年銀座にオープンした「カフェー・プランタン」が最初とされ、同時期にフランスのカフェを意識した「カフェー・パウリスタ」もオープンしました。


日本では暖地から亜熱帯にかけて植栽できます。

最低気温が5℃前後以下になる所では、冬の寒さが避けられる鉢植えでの栽培がよいでしょう。

✪果実

チェリービーンズと呼ばれるサクランボに似た豆、果実は液果で中に2つの種子があります。

この種子がコーヒー豆として利用されています。

樹高は8㍍前後になる常緑小高木で幹は直径10cm程に生育します。

葉は対生で長楕円形、葉の長さは8cm前後、幅4cm前後で、表面は濃い緑色で光沢があり全縁である。

雌雄同株で花は5枚の白い花弁があり、かすかな芳香を放ちます。


◉主な種類

原産地のものは、学名のアラビカあるいはアラビア·コーヒーと呼ばれ飲料としてのコーヒーの大部分を占めています。

このコーヒーは産地によりあるいは品種改良により、多くの通俗名として知られている。

主なものは、原産地付近で生産される「モカ」生産が多い「ブラジル」や「コロンビア」高級品として知られるジャワ島の「ブルーマウンテン」などがあります。

類似種として、同じアフリカ原産のロブスタ·リベリアなどがありますが、コーヒーとしての味はアラビア種の方が勝るとされています。




✪生育、環境

低温に気をつけます。

目安として5℃以下にならないような場所での管理が必要です。

日当たりの良い場所に適し土壌は特に選びません。

✿せん定

花は当年枝の葉腋に3〜7個ずつつきます。

花や果実を楽しむには新しい枝を切り詰め過ぎないことが大切です。

✭殖やし方
挿し木、取り木で殖やします。