コトネアスター バラ科 常緑小低木
別名=ベニシタン 「紅紫檀」ミルクフラワーコトネアスター
原産地=中国雲南省
日本へは昭和のはじめに渡来し、現在では全国各地に広がっています。
シャリントウ属、属名は「マルメロに似ているもの」と言う意味を持つ。
サンザシ属(ピラカンサ)と類似しているが、葉の部分に鋸歯がない、枝にトゲが生えないなどの差異がある。
コトネアスターの仲間は(旧世界·アフロ·ユーラシア大陸)北半球に約400種が分布する。
★旧世界と旧大陸は同じものを指すが、必ずしも単一の陸塊と言う意味はない。
★アフロ·ユーラシア大陸は、アフリカ大陸とユーラシア大陸を合わせた大陸であり、地球表面上における最大の陸塊(超大陸)である。
※陸塊=りくかい(大陸のこと)
主な原種、園芸品種仲間
ベニシタン、コトネアスター·ワテレリ
コーラル·ジューティ
(コトネアスター)
中国原産のベニシタンは、赤色の果実と枝が横に広がる樹形で、最も広く栽培されています。
5月から6月に白、或いは淡い紅色の花をたくさん咲かせますがあまり目立ちません。
10月頃に鮮紅色に熟す、ナシ状果が花の少ない季節を彩り、2月頃まで楽しめます。
ちなみに花のつぼみも赤色です。
厚く光沢のある葉は互生し、5~15㍉と小さく裏面と葉柄には毛が生えています。
秋が深まると、赤紫に紅葉して落葉する種類もあります。
枝は低い位置で枝分かれして、ほとんど這うように水平に広がっていきます。
盆栽や垣根などのほか、グランドカバーとしても利用が盛んです。
◉生育管理、環境
1年枝は長く伸びて這っていくだけで分枝しません。
翌年には短枝を作って花芽を形成し、春早々に蕾となって現れ、晩春から初夏にかけて開花します。
秋になると果実が枝に連なるようにして、赤色に熟していきます。
適応性に優れた植物なので、やや日陰でもよく実をつけるなど、どんな環境でも育ちますが出来るだけ、日当たりのよい場所を選ぶ事です。
◆植え付け、植え替え
土質は選びませんが、多湿になる場所は避けましょう。
植え付け場所には、ピートモスを多めに混ぜて水はけをよくしてやります。
植え付けは2~3月頃、又は9月~11月頃に行います。
★肥料
施肥は2~3月頃に化成肥料を与えます。
追肥はほとんど必要ありません。
◉害虫
幹や枝にコブなどの異常組織が現れたり、穴や木屑、虫糞、ヤニなどがあるという状態。
葉が霧吹き状に黄色く変色したり、縮小、葉巻状に変形したり、穴やかじり痕かをある状態。
また、新芽やまだ緑色の枝が萎れたり枯れたりする状態。
果実や種子の表面にかじり痕や傷が見られたり、表面に穴が開き内部に、虫や虫糞が見られる状態。
この様な場合、毛虫、ハマキムシ、イモムシ、シャクトリムシ、ダニなどの害虫がついていると考えられます。
枝ごと取り除き、スミチオン乳剤などで予防しておきます。
◉せん定
基本的には、花つきや実つきをよくするために、せん定はせず枯れ枝などを取るだけにします。
グランドカバーとして利用する場合は、放任してもよいでしょう。
境界線に植栽した場合は刈り込みましょう。
その際、冬の間は花芽と葉芽の区別がつかないので、春に芽が伸び出してから、せん定を行いましょう。
枝があまりにも込み合ってきたら、数年に1回、4月上旬にせん定します。
新梢のせん定は5月から9月頃に、生育が悪い小枝や枯れ枝を、付け根から切り取って間引きます。
品種によりせん定の方法が変わります。
枝の長い品種の場合は、立ち枝を付け根から間引きます。
短い品種の場合は、新梢を全体的に軽く刈り込みます。
大抵は自然樹形ですが、1本の幹を中心に主幹樹形に仕立てる方法もあります。
それにはまず、支柱を立てて根元から伸びるひこばえを早めに取りましょう。
◆殖やし方
挿し木は6月から7月頃に行います。
日当たりのよい場所で育った枝を8~10㎝程の長さに切って、下葉を取り除いておきます。
さし穂の切り口は45度位の角度に切り、切り口の樹液をよく洗って、1~2時間程度水揚げをしてからさします。
種蒔きは2月から4月頃に行います。
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