オウバイ モクセイ科 落葉低木
原産地=中国北部 「黄梅」
別名=迎春花(げいしゅんか)
名前の由来は、梅の咲く時期にウメによく似た黄色い花が咲き乱れる事によります。
地方によっては黄梅を「きうめ」と訓読みする所もあるようです。
植物学的にはウメとは全く別種で、オウバイの花にはウメのような良い香りはほとんどありません。
ジャスミン属にぞくしますが芳香はありません。
中国では早春に春を迎えるように
咲くことから迎春花と言う別名があります。
茎とともに緑色で角張った形状の
枝は半ツル性で直立せず、次第に垂れ下がる性質があります。
そのため、庭木としては石垣などによく植えられる事が多い。
日本に渡来したのは、江戸時代初期と言われており、小ぶりで小さな花をよくつける事から、盆栽などの鉢植えとしても古くから親しまています。
花には香りがほとんどありませんが、枝を折るとショウガに似た香りがします。
オウバイは暖地性のものが多いジャスミンの仲間ですが、温帯性で寒さに強く日本でも各地で露地栽培が可能です。
また、暖地では次第に常緑から半常緑にかわるなど、栽培する地域によってかなり趣きが異なるのが特徴である。
園芸種には一重咲きのものと八重咲きのものがあります。
他に樹高が20~30㎝と小ぶりのヒメオウバイがありますが、耐寒性はオウバイよりも少し弱くなるようです。
近縁種にオウバイよりも大きな花を咲かせるオウバイモドキ「別名ウンナンソケイ」があり、この種は中国雲南地方原産の常緑樹です。
モクセイ科の仲間として「キンケイ」などがある。
◉生育管理、環境
日当たりの良い場所なら特に土質は選びません。
排水性が良い方が好条件になります。
反対に日陰になるような湿気の多い土質では、新梢が軟弱になったり花つきが悪くなったりします。
そう言うことから、水はけがよく
やや乾燥気味の石垣の上などは
適した植え付け場所になるでしょう。
◆肥料
肥料をあまり多く与えると、枝葉を多く茂らせてしまい、花つきが悪くなるのでチッ素分の少ない肥料を与えます。
基本的には成木として、油粕500gや骨粉200g~300g、粒状の化成肥料を少量混ぜて、花後か9月上旬頃に株元にばら蒔くか、穴を掘り埋め込みます。
◉せん定、整姿 4月~5月、11月~1月
花芽は小枝に夏頃形成されます。
花が終える頃が、樹形を整える
せん定の適期です。
枝を四方によく伸ばし、垂れ下がった枝が地面に接すると、接地部から根を出し更に生長します。
せん定には強いので強く切り詰めて大丈夫でしょう。
株立ち状の自然樹形で楽しむのが一般的ですが、下枝を整理して1本立ちの、スタンダード仕立てにする事も出来ます。
自然樹形の場合は、極端に樹形を乱す枝を間引く程度で十分ですが、枝を伸ばしたくない場合は、状況に応じて切り戻します。
整姿は花後すぐに行いますが、弓なりに枝が垂れる独特の枝振りを生かすのがポイントです。
鑑賞する場所から見て手前の枝を短く、奥の枝は長く(高く)残すと奥行きが出て花の見栄えがよくなります。
せん定の際は、必ず枝の分かれた所で切るようにしましょう。
葉芽のない部分で切ると葉芽の節まで枯れ込みます。
また、間引く時も同様です。
◆殖やし方
※とり木が地面に触れるとそこから自然に発根するので、3月から4月に切り離して新しい株とし、別の場所に植え付けます。
※挿し木は生育のよい枝を、10~20㎝の長さに切ってさし穂とし、水あげした後赤玉土や鹿沼土のさし床に挿して管理します。
4月下旬から9月上旬頃までが挿し木の適期です。
★植え付け、移植適期
3月~4月、9月~10月
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