ヤマモモ (頭頂部枯れ)
すべての樹木は、頂芽優勢の原理に基づき、生長に従って下部にある枝に比べ、上部の枝は小枝が多く萌芽したり、新梢の伸び率がよくなります。
上部の枯れ枝の発生原因は、害虫や病原菌伝播でなく、水分の不足によるものが多いと考えられます。
毎年5月以降の高温時には、葉面や小枝、樹体から大気中への水分の蒸散が多くなり、根を通して地中から吸収される水分量が不足すると、受光率の高い部分の枝は光合成機能が低下して枝枯れが生じやすくなる。
こうした生理的障害発生を機に、樹高を管理しやすい高さ、4〜5㍍程度に低くしてみるのも木の今後を考えれば賢策かと思います。
ただ、上部を切る場合、一度に切るのではなく側枝を最初に切り、次に樹芯を切ります。
必ず分岐点の約10cm上で切り、翌年切り口に萌芽したら、それを頂部として笠状に仕立てます。
枝を切るときは、切り口が割れ裂けないように基本に沿って行います。
樹高切り下げと同時に、混み合った枝や重なり枝などの不要枝を切り、樹冠内部への日当たりを良くします。
太枝の切り口には殺菌癒合剤のトップジンMペーストを塗って保護します。
樹高を低くすることにより、下部にあった枝先が伸び、小枝も発生してきます。
3〜4年に1度、長く伸びた枝を切り詰めると翌年、基部に短枝ができて花芽がつくようになりす。
早春の2〜3月上旬頃がせん定の適期です。
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