キウイのせん定について
実ものの中でも、特に枝が伸びすぎて困る事が多いキウイ。
キウイは、日光をたいへん好み大柄な木になるツル性の果樹で、生長力がとても強く、半年で2~3メートル伸びることも珍しくありません。
冬にかなり思いきったせん定をしても、梅雨明け頃までには、新梢がうっそうと茂ってきます。
そのままにしておくと、枝葉が込み合い、日照不足で黄ばむ葉が増え、落葉してしまうものもあります。
当然、果実も十分に大きくならないので、品質も悪くなります。
また、6年に実をつける結果母枝も充実しないので、翌年の収穫にも影響が出ます。
その為、キウイは夏場のせん定が欠かせません。
まだ実が成らない苗木、幼木の場合も、成木になった時の樹形を考えたせん定を行う必要があります。
①結果枝(実がなっている枝)のせん定
一メートル以上の長い枝は、5~6個の果実を残して弱いものは摘果した後、果実の上の葉を8枚ほど残して先端を切ります。
葉を残した部分が翌年の結果母枝になります。
中程度の長さの枝は、同様に摘果した後、先の方の絡まった枝葉を切り落とします。
50㎝未満の短い枝は、1~2果残して摘し、せん定はしません。
「結果枝のせん定」
②発育枝(実がついていない枝)のせん定
結果枝と同時期に伸びた発育枝は、翌年の結果枝にするため、付け根から14~15枚の葉を残した部分で先端を切ります。
結果枝より後から伸び、大きく伸びた発育枝は徒長枝ですから、付け根から切り取ります。
✻発育枝= 実がついていない枝
枝が重ならないように棚面に誘引
③誘引
せん定が終わった枝は、重ならないように棚面に誘引します。
④ポール仕立て、鉢植えのせん定
ポール仕立てや鉢植えなど、小ぶりに仕立てた成木のせん定は、果実の先に3~4枚葉を残して、先端を切り詰めます。
また、新梢が支柱に巻き付いてうるさくなった場合は、巻き付いた先端を切ります切り取るか、巻き付いていない枝の部分で切り戻します。
夏期せん定後に伸びる新芽は、その都度、支柱に誘引します。
◉夏のせん定は、切りすぎると日焼けなど樹勢を弱める原因になります。
あくまでも果実の日照、通風をよくするために行い、極端に切りすぎないように注意しましょう。
◆キウイを楽しみたいが庭が狭いという方には、キウイのように枝が暴れることが少ないサルナシの品種がお勧めです。
小ぶりの果実はキウイそっくりで、味もほとんど同じです。
※参考ブログ
キウイ No.75
キウイの新梢の誘引 No,139
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