緑のお医者の徒然植物記

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2020/04/30

マンリョウ(万両)の斑入りは遺伝しない。No.200

斑入りの万両の実生は斑が入らない

斑入りは遺伝しない

マンリョウには果実が紅熟するもの以外に、白い実のなるシロミノマンリョウ、黄色い実がなるキミノマンリョウなど多くの園芸品種があります。

葉に白い斑が入ったり、縮れた葉のもの、波打った葉のものなどもその一種ですが、実際にはこれらの品種は遺伝的に完全に固定された品種ではありません。

つまり、実生にした場合、親株の性質は伝わりにくく、違ったものに変わる、あるいは先祖帰りすることが多いのです。

白実種を実生した場合、20~30%の割合で赤実種が出ることが知られていますが、斑入り種は斑が出ないという確率の方がはるかに高いのです。

挿し木で繁殖を行えば、親株の形質をそのまま伝えることができます。

マンリョウは5月から6月が挿し木の適期です。

充実した若枝か幹の先端を10~13㎝に切り、さし穂にします。

葉を半分落として蒸散を防ぎ、水上げした後鹿沼土などの排水性の高い用土に挿します。

素焼きの鉢などに少量のさし穂をさして、ビニールを被せて密閉ざしにすると活着がよくなります。

半日陰で管理、鉢底から根が見えるようになったら一本ずつ鉢上げします。

苗木は1年目の冬は寒冷紗やビニールトンネルなどで防寒し、翌春定植します。






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