府馬の大クス
黒部川沿いの標高47㍍の✣丘陵地にある宇賀神社の、鳥居を潜った右側に大クスの巨樹はある。
✣丘陵地(きゅうりょうち)とは、多数の丘が連続して存在している所で、地形学では高度や起伏が山より小さく、台地より大きいものを指す。
国指定の天然記念物として指定されたのは大正15年10月20日の事で、当時はクスノキとして登録されたが昭和44年の文化財新規専門委員による調査で、クスノキではなくタブノキであることが明らかになりました。
樹齢は明らかではないが1300年とも1500年とも言われ、幹の太さや高さはタブノキとしては国内最大級の大きさである。
樹の根際には正德元年(1711年)の銘が刻まれた石柱が樹木によって覆い尽くされる形で見える。
正德時代は1711年から1716年までの期間を指し、江戸幕府将軍は徳川家宣、徳川家継の時代である。
その当時は府馬城が有ったとされる。
奥に見えるのが主幹で手前の幹は枝だったもの
主幹から北側に約7㍍離れた位置にある幹は、枝が地上に垂れ下がりやがて根を張り成長したもので、大クスと繋がっていた枝(幹)は小グスと呼ばれる。
以前主幹と繋がっていたであろう枝は、長い時の流れとともに腐ってなくなってしまった。
説明されなければ枝だった事にも全く気づかないことだが、それだけこの大クスがいか巨木だったか伺い知れる。
「宇賀神社」
関東地方にはタブノキの巨木が多く茨城県の波崎の大タブ、東京都の古 里附のイヌグス、埼玉県の滝の人のタブノキなどがある。
✿府馬の大クス
所在地=千葉県香取市府馬2395
宇賀神社
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