緑のお医者の徒然植物記

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2022/09/24

三大芳香花 No,616

 どれだけ香るというの?

かつてキンモクセイは、トイレの消臭剤としてその香りがよく使われていました。

「九里香=きゅうりこう」の別名を持つことからも分かるように、強い芳香があります。

九里は日本の1里で約4kmですから36kmにもなります。

キンモクセイの原産地である中国の1里は400〜500㍍ですので、10分の1程に短縮されます。

それでも相当な距離になります。

強い香りでトイレの臭いを消すためと言われていますが、実際には無理があります。

「秋の香り」とも言われるキンモクセイの香りは、10月の上旬に10日間ほど香るだけです。

なので、トイレの横に植えたとしても消臭作用は、ごく短期間しか発揮することはできません。

長らくトイレの消臭剤として使われてきたキンモクセイも、現在ではほとんど使われなくなりました。

一方、この九里香に対して「七里香」の名を持つ植物が「ジンチョウゲ」です。


早春に「ダフネチン」という香り成分を持つ花が咲いて、甘い芳香を漂わせます。

また、歌謡曲に「旅路の果てまでついてくる」と歌われる「クチナシ」の花もすごい香りですが、旅路の果てまでが一体何kmなのか?と疑問ですが、どれだけ臭うのかと言う話です。

様々に例えられた3種のキンモクセイ、ジンチョウゲ、クチナシは『三大芳香花』とされています。


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