緑のお医者の徒然植物記

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2024/09/25

生け垣づくり② No,722

 作る場所による分類

外生け垣

外生け垣は家の外周に作る生け垣ですが、単純に「外垣」とも呼びます。

通常は侵入防止や目隠しが目的で、人の視線を遮る「1.5〜2㍍」程度の高さのものが一般的です。

ただし、防風や防火を目的とした生け垣は、通常「5〜6㍍」以上の高い生け垣にします。

厳密な高さの規定があるわけではありませんが、一般に3㍍以上のものを「高生け垣」1㍍前後以下のものを「低生け垣」と言います。


通常の高さの生け垣は、高生け垣や低生け垣に対比する場合は「普通垣」と呼ぶこともあります。


   「高さによる生け垣の呼称」


また、侵入防止のために作る生け垣を「バリヤー」と呼び、トゲがあったり人や動物を寄せ付けいほど、枝葉が密生して丈夫な生け垣を作る事が出来る樹種を利用します。

和風ではカラタチ、洋風ではクリスマス装飾でよく使われるヒイラギの仲間の、クリスマスホーリー(セイヨウヒイラギ)などが代表的樹種です。


高生け垣によく使われる樹種

一般的な生け垣に適した樹高3〜5㍍程度のもの

イヌマキ、サンゴジュ、ツバキなど


防火、防風目的で使用する樹高3〜7㍍程度のもの

カシ類、スギ、ヒノキ、シイ類など


景観と防風などの実用を兼ねる樹高5〜8㍍のもの

クロマツ、アカマツなど


低生け垣によく使われる樹種

タマイブキ、サツキ、ツツジ類
イヌツゲ、ジンチョウゲ、レンギョウなど


バリヤーによく使われる樹種

カラタチ、ピラカンサス、ヒイラギ
クリスマスホーリー、ホンツゲ
キャラボクなど

内生け垣

内生け垣は庭の内部に作る生け垣で、単純に「内垣」とも呼びます。

内生け垣の多くは、比較的広い庭で雰囲気の異なるスペースを区分けする場合に作ります。

一般家庭の庭では、景観を考えたとき、他の庭木を楽しむ際の障害になったり、存在感が薄れないように「50㌢〜1㍍」ほどの低生け垣にすることが多く、高くても1.5㍍程度に高さを抑えるのが通例です。

内生け垣によく使われる樹種

ジンチョウゲ、イヌツゲ、チャ
ハイビャクシン、サツキ、ツツジ
カナメモチなど