菌従属栄養植物
葉緑素を持たない腐生植物のことで光合成を行わず、キノコやカビの菌糸に寄生して育つ植物である。
光合成能力を失い、菌根菌や腐朽菌から栄養を奪うようになった植物は、ツツジ科、ヒメハギ科、リンドウ科、ヒナノシャクジョウ科、コルシア科、タヌキノショクダイ科、ラン科、サクライソウ科、ホンゴウソウ科などが該当し、これまで日本からは約50種が報告されている。
2016年10月、神戸大研究グループにより沖縄、石垣島の於茂登岳(おもとだけ)
周辺で見つかり、その地名から「オモトソウ」と名付けられた菌従属栄養植物の新種は、既存種のホンゴウソウ科の「ホンゴウソウ」に近縁であるものの、雄花の先端の突起を3つ持つホンゴウソウに対し、6つの球状の突起を持つ点が異なることから、ホンゴウソウ科の新種と判明された。
この植物はほとんど地中で生息するため、見つけにくく、1〜2ヶ月間だけ地上部の高さ5〜10cmほど伸び、直径2㍉ほどの紫色の花を咲かせます。
菌従属栄養植物が育つには、寄生しても生態系が崩れない安定した森林が必要である。
新種が見つかったことで、於茂登岳周辺の原生林の重要性が改めて示された発見である。
✿菌従属栄養植物
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