緑のお医者の徒然植物記

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2021/06/07

夏に負けないバラ栽培 ① No,489

バラの夏期でのトラブル対策

真夏に起きやすいトラブルは高温多湿によるものが多くあります。

葉が黄色くなって落ちだした。



原因として

根を傷めた事による症状です。

土壌の高温化や水切れなどで起きやすくなる症状です。

真夏のように強い日差しがよく当たる場所では、土壌が高温化しやすくなり、土中が蒸れてしまって根を傷めることになります。

水切れの場合は、土中が乾燥してしまうことで根が萎れて傷みます。

どちらの場合も株全体に急激に水分不足を起こします。

このようになったバラは、根に負担がかからない程度まで葉を黄化させながら急激に葉を落として、全体のバランスを調整し始めます。

バラの葉が黄色くなるには時間が必要で、原因発生から4〜5日を過ぎた頃から黄色くなって落ちてゆきます。


花枝の切り戻し

梅雨頃はバラが1年で最も旺盛に生育する時期で、枝葉にかなりの水分を蓄えています。


しかし、梅雨が明けて高温乾燥期に入ると水分が奪われやすくなる為、花枝はなるべく早めに切り戻して蒸散を抑える必要があります。

特に、太くて長く伸びだす元気な枝は、最も水分を多く蓄えているので、早めに切り戻しを行って暑さに順応しやすくします。


地温の上昇を抑える

地植えの場合、ワラなどを敷いてマルチングしたり、暑さに強い草花を近くに植えて、根が発達している株元やその周囲をカバーします。

直射日光が直接当たらないことで、地温の急激な上昇を抑えることができます。

鉢植えでは、2周りほど大きい空鉢に入れて二重鉢にして、草花などを植えた鉢を寄せ集めて鉢の高温化を抑えます。


強健種のバラ


                  「トロピカルシャーベット」

✿トロピカルシャーベット
(Tropical.sherbet)

オレンジ、レッド、ピンクと変化し華やかに咲くバラ。

小山内健氏作出のバラで、中輪咲き、一枝に3〜4輪の花がつき、強い日差しや雨による花傷みがない四季咲きの強健種です。

✫小山内健
大阪にある京阪園芸に所属するバラの専門家。