緑のお医者の徒然植物記

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2021/06/21

ハナイカダ No,503

 ハナイカダ 「花筏」ミズキ科

別名=ママッコ、ヨメノナミダ

花の咲く様子を花が乗った筏に例えた名前である。

北海道から九州にかけて山地の主に谷間に自生している。

落葉低木で樹高は大きいものでは3㍍前後に生長する。

数ある植物の中でもこのような形に花を咲かせるものはない。

沖縄には葉に光沢がある「リュウキュウハナイカダ」が分布する。

株立ち性になることが多く枝が横に広がります。

若芽は「ママッコ」と呼ばれ、お浸しや天ぷらにして食べることができます。




花と果実

5月から6月頃、葉の主脈の上に径5㍉程の小さな淡緑色の花が咲きます。

花は葉っぱの真ん中あたりに咲きます。

雄花は数個ずつ、雌花は1〜3個開きます。

果実は液果で、径1cm足らずの平べったい球形になり、緑色から成熟すると黒っぽくなります。

類似種

変種として、葉を始め全体が小型の「コバノハナイカダ」が近畿地方以西に分布します。

ハナイカダとの中間型もありますが、園芸品種は知られていません。

生育環境

自生地では、湿り気がある沢沿いで日陰になるような所に生えています。

木漏れ日が少しあるような明るさの場所に適しています。

土壌は湿り気があり排水の良いことが大切です。

植栽

庭木としての利用はあまりありませんが、葉の上に花や実が生えるものは限られますので、自然な植栽に利用すると効果的です。

病害虫

少ない方ですが、アブラムシ類やスス病に気をつけます。

混み合った枝を取り除くなどし、風通しを良くすることが予防になります。

リュウキュウハナイカダは亜熱帯の産地林縁に生える。

奄美大島から沖縄にかけて分布し、琉球固有の亜種とされ、準絶滅危惧種に指定されている。

                   「リュウキュウハナイカダ」