緑のお医者の徒然植物記

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2020/08/04

樹形を乱す枝 No.245

樹形を乱す枝

せん定が必要な枝の名称

庭木の種類は数多くありますが、共通してせん定しなければならない枝に「忌み枝」と言われる、樹形を乱す枝があります。

★忌み枝=(いみえだ)
盆栽用語で樹形の美しさを損なう不要な枝のこと

◆徒長枝(とちょうし)

飛び枝とも呼ばれ、他の枝よりも勢いよく飛び出している長い枝です。

樹形を乱すのでせん定しますが、メインになる枝(主枝)が弱った時などは、代わりの主枝に育てるために、せん定しないでそのまま伸ばすこともあります。

よい位置のものは残して、先を軽く切り止める。

◆立ち枝

垂直に上に向かって伸びている枝で樹形を乱します。

枝元から切り取る。




◆平行枝

ほぼ同じ場所から長さ、太さ、方向が同じように平行に伸びている上下2つの枝です。

一本は不要な枝ですから、全体のバランスを見て悪い枝の方をせん定します。
重なり枝ともいいます。



◆からみ枝(交差枝)

他の枝と接触して、からんでいる枝で枝の混み合う原因になります。

枝元から切り取る。

◆切り枝(交差枝)

主要な幹や枝と交差している枝です。
樹形が不自然になります。

枝元から切り取る。

◆下がり枝

下に向かって飛び出している枝で、樹形を乱します。

枝元から切り取る。

◆胴吹き枝

幹吹きともいい、幹の途中から新たに直接伸び出してくる枝で、勢いが強い場合が多く、樹形を乱したり、その枝の位置より上部の枝の生長を妨げる場合が多い。

枝元から切り取る。



◆ひこばえ(ヤゴ)

ヤゴともいい、樹木の根元や地中から飛び出した小枝でこれを放置していると、主幹の樹勢を衰えされる原因にもなります。

できるだけ枝の付け根から切り取る。


◆車枝

1か所から数本枝分かれして出る枝で樹形を乱します。

一本残して他の枝をもとから切り取る又は、全部切り取る。

◆かんぬき枝

幹のほとんど同じ位置から、左右(前後)に出ている枝。
幹を突き抜けているように見えるので、忌み枝とされます。


◆ふところ枝

樹冠の内部にある弱小な枝で、斜光や通風の妨げとなる。

骨格となる枝を残して枝元から切り取る。

◆逆さ枝

他の枝とまったく逆の方向に伸びている枝。

樹形を乱すので枝元から切り取る。

マツやウメなどでは残すことがある。


✫その他にも枯死した枝、病害虫に冒されている枝はせん定します。