緑のお医者の徒然植物記

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2021/04/10

ムクロジ No,431

 ムクロジ ムクロジ科

無患子、天患子、木患子

原産地=インド、台湾、中国
日本(本州中南部、四国、九州、沖縄)

神社や寺院の庭などに緑陰樹として植えられる。

寺社に植えられたものなどは果実がびっしりとつくが、山地のものは実つきがあまりよくない。

果皮にサポニンを含み水を泡立てるので、昔は、石鹸のようにして使われた。

これは、果皮に油類を✫懸濁される働きのあるサポニンが含まれているためです。

✫懸濁(けんだく)溶解
液体中に個体の微粒子が分散した状態のことを言う。

ムクロジの種子は、羽根突きの羽根に付ける黒い玉や数珠に使われ、樹皮は薬用に利用された。

有用樹として大切にされたが、現在ではあまり利用されていない。

山地に生え、高さ20㍍以上、樹径70cmに達する落葉高木です。





インドの石鹸

ムクロジ属はラテン語でsapoindusというが、これはsapo(セッケン)とindicus(インドの)の2語から成り立っている。

インドで石鹸に使われる木と言う意味であるだろう。

日本でも果皮の乾燥したものを石鹸に使っていた事がある。

生育環境

日当たりのよい肥沃な土地を好み、移植はやや難しいが中木なら一年前に根回しして、細根を出してから葉が展開する前に行える。

植え付け、移植時期は1月から3月

肥料

寒肥として鶏ふん、油かすを与える。

殖やし方

実生で殖やせる。
果皮を取り、乾燥しないように貯蔵して翌春3月から4月頃に播く。

✫種類
熱帯地方に15 種あり、そのうち数種は温帯に広がる。

✿宇芸神社のムクロジ
富岡市指定天然記念物
平成22年4月28日指定


群馬県富岡市神成1178(宇芸神社境内)

群馬県内には市、町指定天然記念物が他にもある。
大胡神社のムクロジ、高橋家のムクロジ