緑のお医者の徒然植物記

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2021/05/06

ツガ No,457

 ツガ マツ科 常緑針葉高木

別名=トガ、ツガマツ、トガマツ   「栂」

原産地=日本(本州の福島県南部以西、四国、九州) 朝鮮、韓国(✣鬱陵島)

✣鬱陵島(うつりょうとう、ウルルンド)
1952年に発効したサンフランシスコ平和条約により日本は、済州島、巨文島、鬱陵島の領有を放棄しました。

同条約で日本政府は、朝鮮の独立を認めたため、以降日本政府は鬱陵島は朝鮮に帰属するものとして扱った。

日本海に浮かぶ直径10km程度の火山島


かつて罪を犯した者、咎人(とがにん)を張り付けるために使っため、この樹をトガとする説がある。

ツガ属は世界に10種があり、日本には本種とコメツガの2種が生育する。

ツガ材として一般に流通しているのは、アメリカ産の米ツガ(ウェスタンヘムロック)やカナダ産の(カナダツガ)でこちらは床下の土台やパルプ材、船舶材として普及している。


山地に生え高さは40㍍程になるものもある。

樹形はよく整っていて、円錐形をしている。

樹皮は堅くて厚く、赤褐色または灰褐色で厚く縦に深く裂ける。

材は建築、✫経木、包装材などに使われる。

✫経木(きょうぎ)
スギ、ヒノキ等の材木を紙のように薄く削ったもの。
菓子や味噌、魚などの食品を包んだり、折り箱のそこに敷いたりして利用される。

現在では、産出量の面からエゾマツ、アカマツ、トドマツ、カラマツなどが主流を占めている。

花は4月から5月頃に咲き、枝先が黄色く見えるほどびっしりとつく。

球果は10月頃熟して垂れ下がる。
冬芽の先が尖るのが特徴である。




生育環境

適度に湿気を含んだ土壌が適している。
幼木のうちは耐陰性があるが、生長すると十分な日当たりが必要となる。


肥料

油かすや化成肥料などの寒肥を施す。

殖やし方

実生によるのが普通です。
時期は3月から4月頃に種まきをする。

種類

類似種にコメツガがある。
コメツガは、高さ25㍍ほどに達する。

灰色の樹皮は堅く裂け目がある。
ツガに比べて葉が小さいので区別がつく。


主なツガの天然記念、巨木

黒ノ田の大ツガ   市指定天然記念物

所在地=岐阜県瑞浪市稲津町萩原1742-34



栂池のコメツガ   村指定天然記念物

所在地=長野県北安曇郡小谷村千石乙12380




沓沢(くつさわ)山の神 大栂  市指定天然記念物

山の入り口に立つツガの巨木で、かつては「千年栂」とも呼ばれた。

所在地=山梨県南アルプス市芦安芦倉1290-1









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