緑のお医者の徒然植物記

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2021/05/29

マリーゴールド No.480

 マリーゴールド キク科 一年草

別名=センジュギク、クジャソウ、マンジュギク

花言葉=健康

原産地=中南米(メキシコ)

アフリカンマリーゴールドとフレンチマリーゴールドの2つの系統に分類されます。

マリーゴールドの根からは、ネグサレセンチュウを殺す成分が出ています。

殺線虫物質の一部、糸状菌、細菌、昆虫等に対しても活性を有する。

花壇に植えておくと他の植物を守ることができます。

マリーゴールドは濃いオレンジ色や、黄色の明るい雰囲気の花で知られ親しまれている。

小型のフレンチ種と大型のアフリカン種、または両者の交配種がある。




植え付け

定食は6月から9月に行います。

日当たりと水はけの良い場所に元肥を与えて、株間を20〜30cm程とって植え付けます。

地植えなら植え付けるときにたっぷりと水を与え、その後は感想が続いたときだけ与えます。

苗は本葉が2枚ほど出たら仮植えします。
仮植え地には堆肥を事前に施しておきます。


肥料、施肥

元肥として、堆肥に化成肥料を少量加えて土によく混ぜます。

花期が長いので月に2〜3回液肥で追肥するか、又は花の生育状態を見て化成肥料を与えます。


手入れ

花がらはこまめに摘み取ります。

フレンチ種は暑さで真夏に花が少なくなる時があるので、一度株元から切り戻すと秋にはまた花が増えます。




病気

✻青枯れ病

株が天気の良い昼間になるとしおれ、夕方や曇の日は回復すると言うことを繰り返しながら、病気の進行が早いため、株全体を侵して枯死する。

被害株の茎を割ると、乳白色の菌でいっぱいになっています。

土壌伝染性の細菌で傷口から侵入します。

被害株はすぐに抜き取り処分します。

被害の出た場所では、翌年の植え付けは避けるようにします。

モザイク病

ウイルスがアブラムシ、コナジラミなどの吸汁性害虫に媒介され感染します。

殆どがアブラムシによる感染なので、アブラムシの防除を行います。

スミチオン、マラソンなどを散布し、また使用するナイフやハサミの殺菌消毒も効果的です。

他の作物からの伝染にも注意が必要です。

被害を受けた株に触ったあとはきちんと消毒するまで、他の株には触らないようにしましょう。

病気が発生した株は引き抜いて処分し、他の株には被害が広がるのを防ぎます。

害虫

✣ハダニ

ハダニは高温と乾燥を好み夏場に多く発生します。

葉に寄生すると白い小さな斑点ができ、葉が巻いたり生育が悪くなったりします。

ハダニの確認ができたら、殺ダニ剤を葉の裏を中心に散布します。

強い雨などに弱いので時々ホースで、水をかけてやると発生を抑えることができます。


✣アザミウマ

高温と乾燥を好むので夏に被害が多く出ます。

花では生育が悪くなったり、つぼみは吸汁されて開花しないなどの被害が出ます。
葉では白や黒の小さな斑点ができます。

果実や球根に加害する種類もいます。

被害が確認できたら薬剤を散布します。

マラソンやアセフェート、防虫菊乳剤などが適しています。

一週間おきに2〜3回散布することが必要です。

アザミウマは葉裏にいることが多いので、薬剤が裏までかかるように散布しましょう。

咲き終わった花から発生することが多いので、咲き終わった花は放置しないでこまめに摘み取ることが重要です。

✣ヨトウムシ

昼間は土中に隠れていて、夜になると地上に出て葉を食害します。

若齢幼虫のうちであれば薬剤も効くので、オルトランなどを散布します。

被害に気づくのは幼虫が大きくなってからのことが多いので、この場合は株の根元を探して捕殺します。

雑草地での生息が多いので害虫なので、雑草を除去することが予防に繋がります。


✣ナメクジ

夜間に活動し花や新芽わ若葉を食害する。
這ったあとの痕跡を残すのでナメクジの被害とわかる。

昼間は鉢の底などに隠れているので見つけたら捕殺します。

酢水に入れると死にます。

ナメクジ専用の薬剤で駆除します。

その他、ナメクジはビールを好むのでビンなどにビールを入れて土の上に置いておくと、ビールに誘われて集まり溺れ死にます。

土に石灰が不足すると被害が大きくなる傾向があるので、石灰を施しておくと予防になります。

✻殖やし方

3月から6月頃にさし芽や種まきで殖やします。

✫マリーゴールドの成分研究

マリーゴールドの茎葉を乾燥、粉砕しこれをトマト青枯れ病菌の人工汚染土壌に混入して、土壌中の菌密度を調査、その結果いずれの品種も混入一週間後には、青枯れ病菌の密度が低下した。

特にセントール品種で最も強い殺菌効果が見られた。

セントールの茎葉粉末を6%以上混入することで、普通汚染土壌では7日後に病菌が消え、高密度汚染土壌では、14日後には青枯れ病菌が検出されなくなった。
しかし、混入量が多いと生育障害も現れるなど、まだ研究段階である。

また、アミノ酸の1種であるヒスチジンなど、病害抵抗力を利用した、アルギニン、リシン等のアミノ酸が有効である事が発見され、研究開発が進められている。

近い将来青枯れ病菌の特効薬が開発されることだろう。