緑のお医者の徒然植物記

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2020/09/08

ネズ 、トショウ(杜松) ハイネズ(這杜松) No,269

ネズ ヒノキ科ビャクシン属

常緑針葉樹低木または高木
原産地=(日本北海道を除く)朝鮮、中国

別名=ネズミサシ、トショウ
ネズは盆栽ではトショウと呼ばれる

丘陵地=きゅうりょうち(高く広い丘)や浅山などの陽地に自生する。

貧栄養の蛇紋岩(じゃもんがん)や花崗岩(かこうがん)など露出している乾いた所を好み、岩場に多い。


                                「ハイネズ」


★花崗岩

ふつう灰白色(はいいろを帯びた白い色)で、黒いゴマのような点がある硬い石(御影石=みかげいし)

★蛇紋岩

濃い緑色で光沢があり、岩肌が蛇の皮に見える事からその名がついた。

白い脈の入った物は蛇灰岩(じゃかいがん)と言う。

5㍍ほどの低木状の木が普通だが、大きいものは高さ10~20㍍直径1㍍程になる。

「ネズミサシ」の別名は、ネズミを刺して害を防ぐ事ができるほど、鋭い針葉を持っている事からきている。

昔はネズミの通路にこの枝を置いて、被害を防ぐのに使われました。

古名のムロをはじめ、ネズ、トショウなどと呼ばれる。

樹皮は灰色を帯びた赤褐色
枝は横に伸び、老木になると小枝が下に垂れる。

葉は鋭くとがり、3個ずつ輪生し、触るとかなり痛い。

雌雄異株で花は4月頃に咲き、球果は翌年秋(9月~10月)に熟す。

排水の良い砂礫質=されきしつ(砂と小石)土壌が適している。

陽樹なので日光を十分当てる。

植え付け、移植は2月~3月

◉肥料

寒肥として、油粕、化成肥料などを施すとよい

◆殖やし方

実生が一般的ですが、挿し木もできる(適期は3月)

★園芸品種として、よれ曲がった葉を持つ「ヨレネズ」
近以種で主に欧米で栽培される「セイヨウネズ」がある


              (ハイネズ、潮来市役所)

◆ハイネズ(ネズと同属)

幹が地面を這うのでこの名がある。

ネズミサシ(ネズ)によく似ているが、幹は地面を這って伸びるだけで立ち上がらない。

海岸の砂地や乾燥ぎみの荒れ地に生える。

先端は鋭く尖るので触ると痛い。

雌雄異株で花は4月から5月に
雄花は葉の付け根に咲く。

果期は9月~10月