ノウゼンカズラ ノウゼンカズラ科
別名=トランペットフラワー 「凌霄花」
落葉ツル性高木
原産地=中国中部~南部の地方
名前に由来は諸説あるが霄(しょう)とは大空のことで、土を這わせて天空を凌(しの)ぐほど高く登るため「凌霄」と名付けられその音読みの「のしょう」が後にノウゼンに転訛したと言う説が有力です。
日本には平安時代に渡来し、古くから庭木に利用されています。
よく日が当たる場所を好み、耐暑性が強いので、壁面の緑化などに適しています。
漢方では、干した花を利尿剤や婦人科の緒症状、湿疹、じんましんの治療などに利用しています。
茎が長く伸び、付着根を出して他のものに吸着し、這い上るように生長します。
高さが10㍍に達するのも珍しくありません
茎は通常は緑色の草状ですが、古くなると次第に木質化して太枝になります。
7月から9月にかけて、濃いオレンジでラッパ型の大きな花を咲かせます。
その花の姿から別名トランペットフラワーの名がある。
ノウゼンカズラの仲間は種類が多く、熱帯性のものを中心に世界で、120属約650種が確認されています。
日本でよく見られるのは中国産のものと、アメリカ原産で花筒が細く、やや小ぶりな花の「アメリカノウゼンカズラ」の2種です。
中国産は耐寒性が弱く、庭植えは関東地方以西が無難です。
アメリカ原産は耐寒性に優れ、東北地方でも庭植えが可能です。
両者の交雑種で、花のつき方はノウゼンカズラに似て、アメリカノウゼンカズラと同等の耐寒性を持つ、紅色花の「マダム·ガレン」などの園芸種もあります。
その他に黄色やピンクの花をつける品種もあります。
◉生育環境
他の花木と比較にならないほど、日陰を嫌う植物です。
生育には、日当たりと水はけが良いことが絶対条件になります。
日当たりが悪いと花が咲きません。
特に雨や曇りの日が続くと、花やつぼみが落ちやすくなるので注意が必要です。
◉植え付け
土質は特に選びませんが、有機質に富んだ肥沃な土地が理想です。
植え付け時は、水はけの良い土に元肥をたっぷりすき込みます。
排水を考えて必ず「高植え」にすることが重要です。
他の樹木に絡ませると、その植物の樹勢が衰えてしまうので、庭植えではフェンスやバーゴラの柱に誘引したり、ポール仕立てにして管理するようにしましょう。
◆肥料
冬期に寒肥として骨粉を多めに与えます。
また、花後にカリ分の多い肥料を与えると効果的です。
過湿は嫌いますが、花期に水を切らすと花が咲かなくなるので、夏期には毎日の水やり必要になります。
◉せん定
落葉後から2月までの冬期に行います。
ノウゼンカズラは、新しく伸びたツルの先端に開花するので、毎年せん定しないと古いツルが伸び、枝葉が多いわりに花数が少なくなってしまいます。
フェンスなどに絡ませる場合は、長過ぎる枝や垂れ下がった弱い小枝を切り取り、他の枝は2~3芽残して切り戻します。
根元からたくさんのひこばえ(やご)が出ますが、太く丈夫なものを数本残してすべて切り取るようにします。
必要な枝を早めに決めて残りを発生次第切ることで、早く枝を太らせることができます。
そうすると、細かいひこばえの発生も次第に少なくなります。
強いせん定にも耐えるので、枝が伸び過ぎて困る場合は、その都度切り落としても枯れる心配はありません。
◆殖やし方
垂れ下がったツルが地面につくと、そこから発根して、どんどん殖えていきます。
意図的に殖やすには挿し木をします。
充実した枝(ツル)を10~15㎝に切ってさし穂とし、さし床に挿します。
適期は2~3月の春ざしと、6月~7月の梅雨ざしです。
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