ダチュラ ナス科
常緑テイク復は一年~多年草、一部落葉種もある
別名=マンダラゲ、エンゼルス·トランペット
キダチチョウセンアサガオ
原産地は中南米、インドア、中近東の熱帯地方で数十種が自生している。
種類によっては花期は若干異なりますが、おおむね6月~11月頃にかけて、アサガオに似たラッパ型の大きな花が垂れ下がって咲きます。
英語ではエンゼルス·トランペット
「天使のトランペット」と言われている。
★草本性の種の多くは、花が上向きに咲き。
★木本性の種は下向きに咲きます。
①★草本性(そうほんせい)とは、一般に草と呼ばれる木部があまり発達せず、地上部が1年で枯れる植物の総称。
草花や野菜なども草の仲間。
②★木本性(もくほんせい)とは、茎や根の形成層が発達していて、堅い木質の幹が成長を続ける植物
(いわゆる樹木類のこと)
従来はすべてを「ダチュラ属」として分類していましたが、木本性の低木になる種を「ブルグマンシア属(ニオイチョウセンアサガオ属)として独立させる学説が有力になっています。
ダチュラ(ダツラ)はアラビア語で「トゲ」を意味し、それは花後に、トゲに覆われた楕円形の果実が生ることに由来しています。
英語名の「ソーンアップル」も「トゲのある果実」と言う意味です。
日本には江戸時代に薬用植物としてもたらされ「チョウセンアサガオ」または中国名の「マンダラゲ=曼陀羅華」の名で親しまれてきました。
ダチュラ属の植物は、株全体にアトロピン、スコポラミンなどのアルカロイド系の毒物を含んでおり、鎮痛、喘息発作抑制、睡眠誘発の生薬として用いたほか、興奮剤、幻覚誘発剤としても利用されました。
世界初の全身麻酔による、乳ガン摘出手術を成功させた江戸時代の蘭学医「華岡青州」が開発使用した麻酔薬もダチュラ(チョウセンアサガオ)から作られたものでした。
★華岡青州(はなおかせいしゅう)
外科医(1760年~1835年)
江戸時代の外科医
★華岡青州(はなおかせいしゅう)
外科医(1760年~1835年)
江戸時代の外科医
欧米ではすでに16世紀頃より、乳ガンを切除することは行われていましたが、麻酔がないので大きな切除が出来ず、患者さんの痛みも相当なものだったに違いないでしょう。
それに手術の結果も惨憺たるものでした。
青州が手術した乳ガン患者さんの名前は「乳厳姓名録」と言う記録に遺されていますが、その数は152名に及びます。
園芸店で一般に「ダチュラ」として流通している種の中で代表的なものは、キダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)で、エンゼルス·トランペットなどの別名がある木本性(もくほんせい)の品種です。
※木本性については前文②に記載
芳香を放つ長さ15~20㎝の大きな花が咲き、1つの花は夕方に開き、朝に閉じると言うサイクルで、3日程で萎れてしまいますが、晩秋まで次々に開花し続けます。
花は白が一般的ですが、オレンジ色の花が咲く「サンギネア」淡黄色の花が咲く「カンディダ」など多彩な色合いがあり、八重咲きの園芸種も多数開発されている。
★園芸種の毒性は原種と比べて弱いとされているが、樹液が皮膚に付着するとかぶれたり、目に入ると一時的に失明する危険もあるので、取り扱いには注意が必要です。
◉生育環境
日当たり、水はけのよい肥沃な土地を好みます。樹勢が強く土質は特に選びません
半日陰でもよく育ちますが、日照が不足すると茎が細くなり花つきが悪くなります。
熱帯性植物なので、暖地以外では鉢植えで楽しむ事が多い植物ですが、エンゼルス·トランペットなど木立性のものは、耐寒性(耐寒温度0℃)が比較的強く、関東地方南部以西では庭植えが可能です。
◉植え付け
植え穴を大きめに掘り、腐葉土、完熟堆肥、鶏ふんなどをすき込み高植えにします。
寒風が当たると葉が傷むので風除けをします。
零下になる寒地では、冬期は鉢上げして室内で越冬させるようにします。
◆肥料
多く肥料を好む植物です。基本的には毎月1回、油粕などの有機肥料を株の大きさに応じて、2~3握りほど株元に与えます。
★害虫
稀にアオムシやアブラムシがつくことがあります。アオムシは見つけ次第捕殺し、アブラムシが大量発生した場合は、スミチオン乳剤などで防除します。
◉せん定
※草木性のものは、特にせん定の必要はありません。※木本性のものは、花が一通り咲き終わった時期(種類によって異なる)に、青い茎を切り詰め、木質部だけを残して越冬させます。
(適期=5月~6月、8月~9月)
木本性のものは、充実した枝を20㎝ほど切りさし穂とします。
木本性のものは、充実した枝を20㎝ほど切りさし穂とします。
下半分の葉を落とし、一時間ほど水あげしてから赤玉土、鹿沼土などの用土に挿します。
乾燥に注意して管理し冬は室内で管理します(5℃以上)
翌年5月~6月頃に定植します。
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No,342
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