ビヨウヤナギ
「未央柳、美容柳」
オトギリソウ科 半落葉低木
原産地=中国 別名=ビジョヤナギ
日本には江戸時代中期に伝わりました。
その美しさからすぐに人気が高まり、庭木や生け花用の切り花として、幅広く親しまれてきました。
ビジョヤナギの名は日本で名付けられましたが、出典は唐代の詩人白楽天の「長恨歌」です。
中国では、「金糸桃」と呼ばれています。
日本の花屋(店)では、専(もっぱ)らビジョヤナギ(美女柳)の名称で親しまれている。
6月から7月にかけて、直径5~6㎝の鮮黄色の5弁花が、密に茂った枝先一面に開花します。
枝は垂れ下がりますが、花は上向きに咲きます。
花の中心部からたくさん出ている細長い雄しべは、花弁よりも長く繊細でふんわりと広がる様子は、
金の糸の様で他の花にない
独特の美しさを持っています。
葉の展開する時期が非常に早く、葉の緑と後から咲く花の、黄金色との対照も見事です。
(ビヨウヤナギ)
★園芸品種
キンシバイの仲間の類似種に、ホソバキンシバイ、オトギリソウ、ヒメオトギリソウなどがあります。
西洋の類似種であるヒペリカム(オトギリソウ科の植物の学名)には、大輪種のヒペリカム·フオレスティー
葉に黄白色の斑が入ったヒペリカム·モゼリアナムなどの園芸種がある。
◉生育環境
日当たりのよいやや湿潤地を好みますが、半日陰でもよく育ちます。
土質は特に選びませんが、乾燥が苦手です。
午後の日が当たらない肥沃で、湿潤な土の方がよく生育するので、その様な場所を選んで植えると、花もよく咲きます。
◉植え付け
植え付けは出来るだけ乾燥しない場所を選び、広めに掘った植え穴に完熟堆肥、腐葉土を十分にすき込んで植え付けます。
暖地性の植物ですが、耐寒性は比較的強く、東北地方南部まで庭植えが可能です。
植え付けの適期は3月から4月です。
◉肥料
丈夫でよく育つので、痩せ地でない限り肥料はほとんど必要ありません。
花数を増やしたい時は、花後に化成肥料や鶏ふん、油粕などを少量株元に蒔きます。
◆せん定
放任しても枝葉が密生した株立ち状に樹形がまとまります。
刈り込みにも耐えますが、自然樹形で楽しむのが一般的です。
通常の整姿、せん定は花後の9月頃に伸び過ぎた枝や込み枝を切る程度で十分です。
大きくなり過ぎたり、古枝になって柔らかい風情がなくなった枝は、地際から切り取り新枝に更新します。
花芽は春に伸びた新梢の先端に分化します。
そのため、花芽を傷めたり切ってしまわないよう、春先のせん定は控えます。
◉殖やし方
簡単に出来るのは株分けです。
新芽が出る前に大株を、3分の1程の高さに切り詰めて掘り起こし、2分け割して半日陰に高植えします。
十分に水を与え、乾燥に注意して管理します。
実生は秋に種子を採ります。
温暖地はそのまま採り蒔きにできますが、冷寒地では低温保存して、翌春に蒔きます。
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