木酢液って何?
木酢液とは炭焼きの時に出る副産物で、原料は木材であり安全であると考えられる。
木酢液には色々な効果があると言われ、園芸では殺虫や殺菌に使われる事が多いようです。
✿木酢液の効能
- 木酢液を薄めて作物に散布すると、葉の活力が高まります。
- 葉面散布でダニなどの害虫や各種の病気が少なくなる。
- 木酢液と農薬を混ぜて使用すると、農薬の効果が上がる。
- 土に撒くと濃度が高い状態ではセンチュウや土壌病気を減らし、土の中で濃度が薄くなくなると有用な微生物を増やす。
- 土に撒くと根の発育がよくなる。
- 堆肥作りに使うと発酵がよくなる。
✪木酢液にはどういう
成分が含まれる?
木酢液には、木材に含まれるリグニンやセルロースという成分が熱分解してできた物質が含まれている。
リグニンはフェノール性物質が結合してできています。
フェノールは石炭酸ともいい強い殺菌作用を持ち、医薬用外劇物に指定されています。
フェノール性物質の一つで、木酢液に含まれているクレゾールは殺菌用にも使われています。
◉木酢液の主成分は化学物質
炭焼きによって木材から木炭、木ガス、木酢液、木タール、ピッチなどが生成します。
木酢液の約80〜90%は水分で他が各種の成分となっている。
木酢液に含まれる化学物質は大きく分けると、酢酸などの酸類有機物の約50%、メタノールなどの
アルコール類15%、クレゾールなどのフェノール類15%、アセトンなどの中性物質10%が含まれています。
その他に有害なホルムアルデヒド
ベンズピレン、粗悪なものには発がん物質のタールも含まれることがあります。
このような化学物質が含まれていれば、どれも殺菌力、殺虫力、害虫を寄せ付けない効果のあるものばかりで、効果があって当然と言えます。
原料の樹種が不明のものは要注意。
かつて木炭の製品は樹種ごとに区別され、安全な雑木以外の不明の炭化物は、木炭として取り扱われなかったが、木酢液においてはそれ以上に、原料とする樹種を明らかにする必要がある。
クス、アセビその他、人畜に有害、または有害の恐れのある樹木が存在するからです。
*外国で採取された木酢液の中には樹種ごとに、安全性をチェックすることも重要な条件です。
南米に、かつて矢毒として使用していた猛毒のクラーレを含む樹木が多数あり、地域ごとに毒物を含む樹種も異なっていた。
良い木酢液の見分け方
1、木酢液を少量、ガラス容器に移してみて、混雑物があったり濁ったり、汚れて見えるものは不良品です。
良品は色彩が黄褐色ないし赤褐色で、しかも透明であることが必要、澄んだビールまたは赤ワインのような色調である。
2、臭いに不快臭がなく木酢液独特の香りがある、また食酢のような「ツーン」とした刺激臭の著しい物は、水酢酸などを混入してPHを調整した調整品であることが疑われます。
2、臭いに不快臭がなく木酢液独特の香りがある、また食酢のような「ツーン」とした刺激臭の著しい物は、水酢酸などを混入してPHを調整した調整品であることが疑われます。
3、PHは3前後であること、高温採取したものほど強酸性の傾向が
あります。
4、比重は液温15℃で1,014前後(黒灰釜=ナラ)である。
4、比重は液温15℃で1,014前後(黒灰釜=ナラ)である。
高温過ぎる温度で採取したものは高い数字となる。
ただし、針葉樹では1,030前後となるほか、樹種、釜の種類によってもかなり異なる。
5、薬品を使って見分ける方法もある。
5、薬品を使って見分ける方法もある。
調査する木酢液一ccを100倍液としフェノールフタレイン液を一滴落とし、そこに苛性ソーダ2㌫液(または0,1NaoH液)を1滴ずつ落としていくと、それまでの白色が急に赤色となる点がある(中和点)この中和点が濁らず透明で、当初の木酢液希釈液の臭いのままで、異質臭がなければ合格です。
木酢液の品質を左右する条件三要素
*樹種
ナラ類、ブナ類、カシ類は良い原木として定評。
木酢液の品質を左右する条件三要素
*樹種
ナラ類、ブナ類、カシ類は良い原木として定評。
同じ広葉樹でもクヌギはわずかに成分濃度が薄い。
マツ、スギ、ヒノキ、カラマツ、タケも農作物用には、広葉樹に次いでよく利用される。
これらの中ではマツの成分濃度がやや高い。
✪天然物は安全では無い❗
木酢液を否定するものではありませんが、使用方法や濃度(500〜1000倍液)などに注意を払って使用する必要があります。
木酢液にはかなり有害なものが
多く含まれていること、その安全性が全く実証されていない事に留意すべきです。
毒性などのデータとしてある農薬とは大きな違いがあります。
ただ安易に自然物、天然物は
安全な物と考えないで欲しいと言うことです。
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