緑のお医者の徒然植物記

Translate

緑のお医者の徒然植物記

検索結果

2018/12/14

#バラの原種のお話(8) NO.89

◉現代バラの主要系統に関わった野性種⑦

ロサ.フェチダ(R.foetida)

現代バラに鮮黄色を導入した黄花の種で雌雄の稔性が極めて低く、雑種起源の種とも言われています。

西アジアの乾燥地の種で、黒点病に弱いという特徴がある。

※稔性(ねんせい)=種子のできやすさのこと、雌雄ともできにくい場合は、雄しべから取れる花粉を、他の花につけてもその花の種子が取りにくく、雌しべに他の花の花粉をつけても種子が取りにくい。

※雑種起源=もとは別々の種が交雑してできた雑種が基になったもの。


                       (ロサ.フェチダ)


★初期の黄花品種が病気に弱いのはこの種に由来している。

種名のフェチダは「悪臭のある」という意味です。

独特な花の香りですが、香料科学的には柑橘系(ネーブルオレンジ)の香りに属します。

葉はリンゴのような香りがする。

後記
現代バラの主要系統に関わってきた野性種のバラを紹介してきましたが、野性種のバラはこれ以外にも特徴的なものがまだ多くあります。

そんな野性種のバラが、栽培用の基となりまた新たに個性ある品種が誕生することでしょう。

原種がなければいろんな品種のバラも無かったと思います。

野に咲く名も知れぬ野性種のバラにも、思いをはせて見ては如何でしょう。

また一つ、花々の素晴らしさを知ることでしょう。










0 件のコメント: