緑のお医者の徒然植物記

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月曜日, 12月 10, 2018

サザンカ ツバキ科 常緑樹広葉樹 NO.79

サザンカ


◉日本原産の花木でツバキ科の植物。

ツバキの開花期が早春なのに対し、サザンカかは晩秋から冬にかけて咲きます。

ツバキどの違いとして、葉が小さいこと、花弁が、離れていてバラバラに落ちることなどがあります。

品種も多く、花の色は白、紅、桃などがあり、さらに絞りや斑の入ったものがあり、品種は300種ほどある。

〈適性〉
日当たりがよく、寒風の当たらない場所が適しています。

暖地性の気候であらば、多少の悪条件でも生育可能で、半日陰の場所でも育ち、大気汚染にも強い樹です。

しかし、苗木の段階ではまだよわいので、なるべく日当たりのよい場所で育て、冬には霜囲いをしてやる必要もあります。

〈肥料〉
一般の花木と異なり、開花時期は10月から3月ですが、2月に寒肥として堆肥に少量の鶏糞を混ぜたものを埋め込みます。

ただし、施肥量は普通の花木よりも少なめにします。

また、9月には追肥として油かすと化成肥料を混ぜたものを少量与えます。

〈剪定〉
剪定は花後から花芽が分化するまでの4月から6月におこないます。

萌芽力の強い樹なので、刈り込んでも大丈夫です。

徒長枝やふところ枝を切り、日当たりや風通しをよくするようにします。




注意点


冬に肥料を与えた後で枯れる場合

一般の花木は、少し多めに肥料を与えてもそれほど悪影響は出ません。

しかし、サザンカへの施肥量は少し多すぎるだけでも、根を傷める事があります。

春先に枯れた場合は、冬の施肥量が多すぎないかチェックしてください。

肥料はなるべく控えめに与える。

樹の大きさや土質により施肥量は異なりますが、だいたい樹高1メートルで1平方メートル当たり、化成肥料50㌘程度が目安です。


花腐れ病

花腐れ病にかかった花は、見つけ次第除去して焼却処分します。

予防法としは、開花前にTPN剤(ダニコールなど)を散布して殺菌しておきます。


スス病

アブラムシ類やカイガラムシ類などの吸汁性害虫の排泄物を栄養として、繁殖する病気。

一年を通して発生、特に虫の繁殖期の4月から10月によく発生する。

主に葉に発生するが、枝や幹に発生する事もある。

ススを被ったように真っ黒なカビに覆われる。

★スス病には、ダイセン、ダイファー、トップジンMを散布。

スス病の原因となる害虫を退治しないと再発するので、スミチオン、オルトラン、マラソンなどを散布して害虫を退治する事です。

スス病の予防法は、植物に寄生する害虫を発生させないような環境を作る事。
そのために①日当たり、風通しをよくすること。
②冬に落葉した葉を処分すること。

◆石灰硫黄合剤(冬期使用厳守薬剤)を冬の間に1~2回散布すると効果的。


モチ病

モチ病は文字通り、葉が餅を焼いたように厚くなったり内側に葉がねじれる病気です。
4月から5月に発生。
まれに9月から10月の秋にも発生する。

この病気の病原体はカビですが、病原体は葉の細胞の内部で活動するので、薬をいくらまいても効きません。

病葉を見つけたら抜き取って処分します。

毎年発生するようなら、病葉を抜いた後で新芽に銅水和剤(ボルドーなど)を散布しましょう。


害虫

チャドクガ
サザンカの重要害虫です。
葉の裏に毛虫が群れて、葉肉だけを食べるので表からは葉の色が黄色に見えます。

★この虫は毒毛を持ち、触れるだけでなく近寄ってもかぶれるので、ほかのケムシのように捕殺するのは適当ではありません。

駆除はなるべく薬剤で行うようにしましょう。

◆薬剤は、スミチオン、ディプテレックス、DDVPなどが適しています。
葉の色が黄色く変わるので、これを目印に孵化(ふか)後、早いうちに駆除します。

成虫も毒毛を撒き散らします、早期に駆除する事が大切です。

◉大敵であるチャドクガには注意してください。







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