緑のお医者の徒然植物記

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2018/12/21

ヒイラギナンテン「柊南天」 NO.96 

ヒイラギナンテン


メギ科ヒイラギナンテン属 別名トウナンテン

◉学名はマホニア.ジャポニカという「日本の」という種名がついている。

    「ヒイラギナンテンの花、3月5日撮影」


原産地は、中国、台湾、ヒマラヤ地方でアジア北米、中米に100種の同属種が分布しています。

日本には、江戸時代中期に薬用植物として伝えられ、中国から伝わったため、トウナンテン(唐南天)の別名がある。

根、茎、葉、果実を解熱、解毒剤として利用しました。

ヒイラギナンテンの名称は、トゲのある葉がヒイラギに似て樹形はナンテンに似ていることに由来し、伝来当初から観賞木としても親しまれていました。

◉特徴

早春に枝先から長い花穂を伸ばし、3月から4月にかけてたくさんの香りのよい花を咲かせます。



          (ヒイラギナンテン)


緑色の果実は10月から11月にかけて黒紫色に熟します。

鳥達が好んで食べますが、トゲのある葉は痛くないのかなぁ~なんて思たりします。

トゲのある硬質の葉は、枝先に集まってつきます。

一枚の葉に見えるのは「奇数羽状複葉」の小葉(一枚の一部)で、一枚の葉は11枚から17枚の小葉に分かれています。

常緑樹ですが、晩秋から冬にかけて紅葉を楽しむことができます。

ただし、植栽環境によっては紅葉しない。

日陰でもよく育ち、大気汚染にも強いことから、都会の狭い庭植木や環境緑化樹としても、幅広く利用されている。

また、ナンテン同様、縁起木として家の鬼門などに植えられることもある。

◆類似種(近縁種)に小葉が細長く、秋に開花するホソバノヒイラギナンテン、ひときわ香りのよいセイヨウヒイラギナンテンなどがある。

生育管理

半日陰で水はけのよい腐植質に富んだ場合を好みます。

紅葉を楽しむには、ある程度の日照が必要なので、午前中によく日の当たる場所が良いでしょう。

日陰や一日中、日の当たる場所でも育ちますが、乾燥した所では生育が悪くなってしまいます。

日差しが強いと葉が黄ばんでしまいます。

植え付け、植え替え


                 「ヒイラギナンテンの花芽」

土質は特に選びません。
植え付けは植え穴を大きめに掘り、高植えにします。

ふつうの庭土であれば、元肥を入れず水ぎめするだけでも活着します。

やせ地の場合は、完熟堆肥をすき込みます。

また、枝が折れやすいので、枝を一つに束ねてから作業すると良いでしょう。

植え付け、植え替えは4月から5月ですが、強い樹種なので10月くらいまで可能です。

剪定

ひこばえや弱い枝を地際から切り3~5本の株立ちを保つようにします。

大きくなると下葉が枯れて、上下のバランスが悪くなるので古葉は、枝分かれしている所で切り、新しい枝に更新します。

あるいは、徒長した古枝を地際から切り、生育のよいひこばえを新枝に更新します。

実が多くなりすぎると、樹勢が弱るので必要に応じて、花後に花穂を切り取り、結実を調整します。

◆殖やし方
実生で殖やします。秋に完熟した果実を洗って種を取り出し、そのまままくか湿った砂の中に貯蔵して翌春にまきます。









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